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監督者:白澤光純
株式会社コンクルー 代表取締役CEO
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銀行への説明や採用面接で建設業界の現状を数字で語りたいとき、市場規模・就業者・人手不足・賃金・倒産など10テーマの最新データを官公庁の一次資料から出典付きで確認できます。数値ごとに時点も明記しています。
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銀行に事業計画を出すとき、採用面接で「この業界は将来どうなるんですか」と聞かれたとき、跡継ぎに会社の将来を話すとき——建設業界の現状を数字で語りたい場面は多いはずです。ただし、数字は国土交通省・総務省・厚生労働省・業界団体・調査会社にバラバラに散らばっていて、どれが最新でどこが出典かを確かめるだけでも時間がかかります。
このページでは、建設業に関する数値を市場規模・会社の数・就業者・人手不足・賃金・資材・倒産・働き方・DX・住宅の10テーマに分けて、出典と時点をそろえて一覧にしました。各数値は官公庁または業界団体・調査機関が公表した一次資料を直接確認しており、裏付けが取れなかった数値は載せていません。同じ「建設業」でも統計ごとに最新年が2024年だったり2026年だったりするため、数値ごとに時点をそのまま併記しています。すべて同じ年に見えるよう揃えることはしていません。
本文中のグラフは、いずれも官公庁の統計を基にコンクルーBaseが独自に作成したオリジナル図解です。図中に出典と作成者を明記した状態で、「出典:コンクルーBase(元データ:〇〇)」と明記いただければ、社内資料や営業資料、ブログなどで転載していただけます。一方、倒産・休廃業のセクションで扱う東京商工リサーチ・帝国データバンクの数値は、両社の利用規約に配慮し、グラフ化はせず本文と表での紹介にとどめています。転載する場合は各社の公表資料を直接ご確認ください。
数値は毎年、各統計の更新時期に合わせて見直す予定です。本記事のデータ基準日は2026年8月10日で、直近に公表されていた数値を採用しています。
国土交通省の見通しによると、2025年度(令和7年度)の建設投資額は名目値で75兆5,700億円、前年度比3.2%増と見込まれています。内訳は政府投資が25兆2,100億円(構成比33%、前年度比0.7%増)、民間投資が50兆3,600億円(構成比67%、同4.5%増)です。用途別では建築投資が49兆2,000億円、土木投資が26兆3,700億円となっています(出典:国土交通省 令和7年度建設投資見通し)。
年度 | 建設投資額(名目値) | 前年度比 |
|---|---|---|
2021年度 | 65兆1,659億円 | ー |
2022年度 | 67兆8,478億円 | +4.1% |
2023年度(見込み) | 71兆4,700億円 | +5.3% |
2024年度(見込み) | 73兆2,100億円 | +2.4% |
2025年度(見通し) | 75兆5,700億円 | +3.2% |
(出典:国土交通省 令和7年度建設投資見通し)
長期でみると、建設投資額は平成4年度(1992年度)の約84兆円をピークに、平成22年度(2010年度)には約42兆円まで縮小しました。そこから増加に転じ、令和7年度は約76兆円の見通しで、ピーク時の約1割減まで戻っています(出典:国土交通省 参考資料集)。銀行への説明資料や事業計画で「業界全体の市場規模」を示したいときは、この推移がそのまま使えます。

国土交通省の調査によると、建設業許可業者数は令和7年度末(令和8年3月末)時点で483,823業者、前年度比123業者(0.03%)の増加でした。ピークだった平成12年3月末の600,980業者と比べると、117,157業者(19.5%)少ない水準です(出典:国土交通省 令和7年度末の建設業許可業者数調査の結果について)。
項目 | 数値 | 時点 |
|---|---|---|
建設業許可業者数 | 483,823業者(前年度比+123業者、+0.03%) | 令和7年度末 |
ピーク(平成12年3月末)比 | ▲117,157業者(▲19.5%) | 令和7年度末時点 |
新規許可業者数 | 18,121業者(前年度比+12.1%) | 令和7年度 |
廃業届出業者数 | 8,273業者(前年度比+14.1%) | 令和7年度 |
資本金階層で最多の層 | 300万円以上500万円未満の法人(21.0%) | 令和7年度末 |
個人+資本金1億円未満の法人 | 478,383業者(全体の98.9%) | 令和7年度末 |
(出典:国土交通省 令和7年度末の建設業許可業者数調査の結果について)
業種別で許可業者数が多いのは、とび・土工工事業184,825業者(全体の38.2%)、建築工事業140,967業者(29.1%)、土木工事業130,833業者(27.0%)の順です。都道府県別では東京都44,816業者(9.3%)、大阪府41,790業者(8.6%)、神奈川県29,715業者(6.1%)が上位に並びます(出典:国土交通省 令和7年度末の建設業許可業者数調査の結果について)。個人事業主と資本金1億円未満の法人が全体の98.9%を占めており、建設業が中小・零細企業中心の産業であることが数字からもわかります。

総務省の労働力調査を基にした国土交通省の集計では、建設業就業者数は2025年(令和7年)平均で478万人でした。1997年(平成9年)の685万人をピークに、以後は減少傾向が続いています(出典:国土交通省 参考資料集)。
項目 | 数値 | 時点 |
|---|---|---|
建設業就業者数 | 478万人(ピーク685万人から約3割減) | 2025年(令和7年)平均 |
うち技能者数 | 296万人(ピーク455万人) | 2025年 |
うち技術者数 | 41万人(ピークとほぼ同水準) | 2025年 |
55歳以上の割合 | 36.6%(全産業32.8%) | 2025年 |
29歳以下の割合 | 11.9%(全産業17.0%) | 2025年 |
建設業の女性就業者数 | 88万人 | 2025年(令和7年) |
管理職に占める女性の割合 | 9.6% | 令和6年度 |
(出典:国土交通省 参考資料集)。原データは総務省「労働力調査」および厚生労働省「雇用均等基本調査」です。
55歳以上が全体の36.6%を占める一方、29歳以下は11.9%にとどまり、全産業平均(55歳以上32.8%、29歳以下17.0%)と比べて高齢化が進んでいます。採用面接や社内の人員計画で「業界全体の年齢構成」を示す際に使える数字です。

厚生労働省の一般職業紹介状況によると、令和8年3月時点で建設・採掘の職業の有効求人倍率は4.81倍でした。全職業計の1.10倍と比べて高い水準が続いています(出典:厚生労働省 一般職業紹介状況令和8年3月分及び令和7年度分 参考統計表)。
職種 | 有効求人倍率 | 時点 |
|---|---|---|
全職業計 | 1.10倍 | 令和8年3月(実数) |
建設・採掘の職業 | 4.81倍 | 令和8年3月(実数) |
建設躯体工事従事者 | 7.35倍 | 令和8年3月(実数) |
土木作業従事者 | 5.96倍 | 令和8年3月(実数) |
建築・土木・測量技術者 | 5.65倍 | 令和8年3月(実数) |
電気工事従事者 | 3.32倍 | 令和8年3月(実数) |
(出典:厚生労働省 一般職業紹介状況令和8年3月分及び令和7年度分 参考統計表)
新規学卒者の建設業への入職数は令和7年で3.8万人、入職割合は5.5%でした。平成21年に4.0万人・4.0%まで落ち込んだあと、近年は5〜6%台で推移しています(出典:国土交通省 参考資料集)。
外国人建設技能者は2024年時点で約14.6万人、建設技能者全体の4.9%を占めます。内訳は技能実習生が107,229人、特定技能1号が38,365人、特定技能2号が213人(2024年12月末時点)です(出典:国土交通省 参考資料集)。一人親方(フリーランス)については、総務省の調査で建設業の有業者462.9万人のうち49.7万人(10.7%)が本業をフリーランスとしていることが確認できます(出典:総務省 令和4年就業構造基本調査)。
人手不足の背景や採用面での具体的な打ち手は、建設業の課題とは?近年の状況・動向や解決法、2030年問題を解説で詳しく整理しています。
国土交通省が公表している公共工事設計労務単価は、令和8年3月から適用の全国全職種平均で25,834円、前年度比4.5%増となりました。主要12職種の平均は24,095円(同4.2%増)です。単価の改定は14年連続の引き上げで、算出方法が変わった平成24年度と比べると全職種平均で94.1%上昇しています(出典:国土交通省 令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価について)。
職種 | 全国平均値 | 前年度比 |
|---|---|---|
全職種平均 | 25,834円 | +4.5% |
主要12職種平均 | 24,095円 | +4.2% |
とび工 | 30,780円 | +4.0% |
鉄筋工 | 31,267円 | +4.6% |
大工 | 30,331円 | +3.1% |
(出典:国土交通省 令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価について)
公共工事設計労務単価は公共工事の予定価格を積算するための単価で、民間工事の請負金額を直接決めるものではありません。実勢の賃金水準としては、厚生労働省の賃金構造基本統計調査で建設技能者(生産労働者)の年収額が令和7年で465万円、前年比4.9%増でした。全産業平均は545万円(同3.5%増)で、水準では差があるものの、伸び率は同程度で推移しています(出典:国土交通省 参考資料集)。原データは厚生労働省「賃金構造基本統計調査」です。単価と実勢賃金の関係、見積りへの反映のしかたは、標準労務費で見積もりはどう変わる?施行半年の現在地と小規模建設会社の実務対応で解説しています。

建設資材の価格は、2021年後半からの原材料費・エネルギーコスト上昇を受けて高止まりが続いています。国土交通省がまとめた東京地区の価格推移(2026年3月=4月号反映時点)では、生コンクリートが10立方メートルあたり237,000円で前年同月比14.5%増、セメントが10トンあたり179,000円で同12.6%増でした。一方、H形鋼は1トンあたり106,000円で同7.0%減、型枠用合板は50枚あたり87,250円で同0.3%増と、資材によって動きが分かれています(出典:国土交通省 参考資料集)。原データは一般財団法人建設物価調査会「建設物価」・一般財団法人経済調査会「積算資料」です。
資材(東京地区) | 価格 | 前年同月比 | 時点 |
|---|---|---|---|
生コンクリート | 237,000円/10m³ | +14.5% | 2026年3月 |
セメント | 179,000円/10t | +12.6% | 2026年3月 |
H形鋼 | 106,000円/t | ▲7.0% | 2026年3月 |
型枠用合板 | 87,250円/50枚 | +0.3% | 2026年3月 |
(出典:国土交通省 参考資料集)
生コンクリートとセメントの上昇率が目立つ一方、鋼材や合板は下落している月もあり、資材ごとに動きが異なります。見積りの都度、品目別の最新単価を確認したほうがよい状況が続いています。
東京商工リサーチの集計によると、2025年(暦年)の建設業倒産は2,014件、前年比4.6%増で4年連続の増加となり、2013年(2,421件)以来12年ぶりに2,000件を超えました(出典:東京商工リサーチ 2025年の全国企業倒産1万300件)。業種別では、大工・とび・電気工事などを請け負う職別工事業が814件(構成比40.5%)となり、元請け中心の総合工事業774件を上回りました。職別工事業が総合工事業を上回るのは2000年以降で初めてです(出典:東京商工リサーチ 止まらない建設業の倒産、職別工事が総合工事を抜く)。
項目 | 数値 | 時点 |
|---|---|---|
建設業倒産件数 | 2,014件(前年比+4.6%) | 2025年(暦年) |
職別工事業の倒産 | 814件(構成比40.5%) | 2025年 |
総合工事業の倒産 | 774件 | 2025年 |
建設業の物価高倒産 | 151件(全業種中最多、 | 2026年上半期 |
建設業の休廃業・解散 | 8,217件(前年比+0.7%、7業種中最多) | 2025年 |
休廃業のうち黒字だった割合 | 49.1%(初めて5割を下回る) | 2025年 |
(出典:東京商工リサーチ 止まらない建設業の倒産、職別工事が総合工事を抜く)(出典:帝国データバンク 物価高倒産の動向2026年上半期)(出典:帝国データバンク 全国企業休廃業・解散動向調査2025年)
倒産件数の水準そのものだけでなく、法的整理に至らず休廃業・解散を選ぶ会社が7業種の中で最も多いことも見逃せません。休廃業のうち黒字だった割合が初めて5割を下回ったことは、赤字を理由にした廃業だけでなく、後継者不在などを理由に事業をたたむ会社が増えていることを示しています。この分野をさらに深掘りした10年推移や地域別・原因別の内訳は、倒産・人手不足・労務単価をテーマにした別記事で扱っています。
建設業では2024年4月から時間外労働の上限規制が適用されています。原則は月45時間・年360時間で、臨時的な特別の事情がある場合でも年720時間、2〜6か月平均で80時間以内、単月100時間未満、原則の月45時間を超える月は年6回までという上限が設けられています(出典:国土交通省 参考資料集)。
項目 | 数値 | 時点 |
|---|---|---|
建設業の年間出勤日数 | 全産業より10日多い | 令和6年度 |
建設業の年間実労働時間 | 全産業より48時間長い | 令和6年度 |
技術者の週休2日以上取得率(全体) | 28.6% | 令和6年度 |
技能者の週休2日以上取得率(全体) | 29.4% | 令和6年度 |
技術者の週休2日以上取得率 | 52.3% | 令和6年度 |
技術者の週休2日以上取得率 | 15.8% | 令和6年度 |
週休2日達成率75%以上の都道府県数 | 40団体(令和3年度は3団体) | 令和6年度 |
(出典:国土交通省 参考資料集)。原データは国土交通省「令和6年度 適正な工期設定等による働き方改革の推進に関する調査」です。
都道府県発注の公共工事では、週休2日を達成した工事の割合が75%を超える団体が令和3年度の3団体から令和6年度には40団体まで増えました。一方、会社単位で見た週休2日以上の取得率は、全体では技術者28.6%・技能者29.4%と3割に届いていません。公共工事の受注が中心の会社では技術者52.3%・技能者51.7%まで上がるのに対し、民間工事が中心の会社では技術者15.8%・技能者9.0%にとどまっており、発注者側の違いで取得率に大きな差が出ています(出典:国土交通省 参考資料集)。
技能者の資格や現場での就業履歴を業界横断で登録する建設キャリアアップシステム(CCUS)は、2026年2月末時点で技能者登録数180万人、事業者登録数30.7万社(うち一人親方10.7万社)に達しています(出典:国土交通省 参考資料集)。原データは建設業振興基金です。
項目 | 数値 | 時点 |
|---|---|---|
CCUS技能者登録数 | 180万人 | 2026年2月末 |
CCUS事業者登録数 | 30.7万社 | 2026年2月末 |
契約が全て書面という会社の割合 | 83.0% | 令和5年度 |
契約が全て電子契約という会社の割合 | 1.7% | 令和5年度 |
ICT施工に「取り組んでいる」会社の割合 | 63% | 令和6年度 |
(出典:国土交通省 参考資料集)。電子契約の割合は国土交通省調べ、ICT施工の割合は一般社団法人全国建設業協会調べです。
契約の9割近くがいまも書面中心で、電子契約に完全移行している会社は2%に満たない水準です。ICT施工については「取り組んでいる」と答えた会社が6割を超えた一方、完工高の小さい会社ほど活用が遅れている傾向も指摘されています。建設業のDX全般については建設DXとは?メリットとデメリットは?AIの活用方法と事例を解説で取り上げています。
国土交通省の建築着工統計によると、2025年(令和7年)の新設住宅着工戸数は740,667戸で、前年比6.5%減と3年連続の減少でした。1963年以来62年ぶりの低水準です。内訳は持家が201,285戸(同7.7%減)、貸家が324,991戸(同5.0%減)、分譲住宅が208,169戸(同7.6%減、うちマンション89,888戸・同12.2%減、一戸建115,935戸・同4.3%減)で、いずれも減少しています(出典:国土交通省 建築着工統計調査報告 令和7年計について)。
区分 | 戸数 | 前年比 | 時点 |
|---|---|---|---|
新設住宅着工戸数(総数) | 740,667戸 | ▲6.5% | 2025年 |
持家 | 201,285戸 | ▲7.7% | 2025年 |
貸家 | 324,991戸 | ▲5.0% | 2025年 |
分譲住宅 | 208,169戸 | ▲7.6% | 2025年 |
うちマンション | 89,888戸 | ▲12.2% | 2025年 |
うち一戸建住宅 | 115,935戸 | ▲4.3% | 2025年 |
(出典:国土交通省 建築着工統計調査報告 令和7年計について)
新築が減る一方、既存住宅のリフォーム需要は底堅く推移しています。公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターの推計では、住宅リフォームの市場規模(増築・改築工事費と設備等の修繕維持費の合計)は2024年で7兆円でした。エアコンや家具などの耐久消費財・インテリア購入費まで含めた「広義のリフォーム市場規模」は8兆2,800億円です(出典:公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター 住宅リフォームの市場規模)。新築需要が縮小するなか、リフォーム・改修が事業の柱として相対的な存在感を増しているとみることができます。
本記事の数値は、以下の一次資料に基づいています。数値ごとの時点は本文中に記載したとおりで、統計によって最新年が異なる点はそのまま残しています。
国土交通省
厚生労働省
東京商工リサーチ
帝国データバンク
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター
執筆にあたっては、上記のほか国土交通省「令和8年3月末現在の建設業許可業者数調査の結果概要」の詳細版なども参照し、裏付けが取れなかった数値(建設工事費デフレーターの最新値、雇用動向調査の建設業入職率・離職率など)は掲載を見送りました。次回の更新は、各統計の主要な改定時期(労務単価は例年2〜3月、建設投資見通しは例年8月、建築着工統計の年計は例年1月など)に合わせて実施する予定です。
更新履歴:2026年8月版(初版)。