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監督者:白澤光純
株式会社コンクルー 代表取締役CEO
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見積の最後に「諸経費 一式」と書くとき、その金額の根拠を説明できますか。相場を暗記する代わりに、自社の年間の固定費と利益から必要な諸経費を逆算するエクセルツールを無料・登録不要で配布します。工事金額帯別の早見表と、工事のあとで過不足を確かめる社内用シートつきです。
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顧客管理・見積作成・原価管理・電子受発注・請求支払いなど全ての業務がコンクルーAIひとつで完結


工事の諸経費は「相場は何パーセント」で決めるより、自社の1年分の固定費と利益を、工事の件数と金額で割り戻して決めたほうが、根拠を持って説明できる金額になります。 世の中には「5〜10%が目安」といった数字が出回っていますが、その率で自社の事務所の家賃や社長の給料、車両費まで賄えているかどうかは、その会社の決算書を見ないと誰にも分かりません。
見積の最後に「諸経費 一式」と書いて、金額を入れる瞬間。あそこがいちばん根拠がない、と感じている社長さんは多いはずです。先代からずっと10%。なんとなく端数の調整。元請や施主から「この諸経費って何ですか、下げられませんか」と聞かれると答えに詰まり、結局そこが値引きの調整弁にされてしまう——町場の見積あるあるです。
そこでコンクルーBaseでは、諸経費を自社の数字から逆算するエクセルの計算ツールを作りました。年間の完成工事高・工事件数・本社でかかる費用などを入れると、工事金額帯ごとに「いくら乗せれば足りるのか」が出ます。ダウンロードは無料、メールアドレスの登録もいりません。
説明は後回しにして、先に配布します。ダウンロードしてExcelで開けば、そのまま使えます。
建設業の諸経費計算ツール(無料・登録不要)
自社の年間固定費を入れると、工事金額帯別の必要諸経費率が出ます。
「相場は何%」ではなく、自社の数字から逆算する形にしています。
ファイル形式:Excel(.xlsx)/マクロなし・関数のみで安全に使えます
【免責事項】
本フォーマットは、ユーザー様の自己責任においてご利用ください。内容の正確性について当社は保証するものではございません。万一、本フォーマットの使用により損害やトラブルが発生した場合も、当社は一切の責任を負いかねます。
【免責事項】 本フォーマットは、ユーザー様の自己責任においてご利用ください。内容の正確性について当社は保証するものではございません。万一、本フォーマットの使用により損害やトラブルが発生した場合も、当社は一切の責任を負いかねます。
このツールでできることは、大きく3つです。
そもそも諸経費とは何を指すのか。ここを自分の言葉で説明できるかどうかが、値引き交渉の場面で効いてきます。
公共建築工事の積算では、工事費の構成がはっきり決められています。工事費は「直接工事費」「共通費」「消費税等相当額」で構成され、共通費はさらに「共通仮設費」「現場管理費」「一般管理費等」に区分されます(出典:国土交通省「公共建築工事の工事費積算における共通費の算定方法及び算定例」)。
積み上げの順番でいうと、こうなります。

民間の見積書で「諸経費」とひとまとめに書かれているのは、おおむねこの共通仮設費・現場管理費・一般管理費等にあたる部分です。中身を具体的に書き出すと、たとえばこうなります。
区分 | 中身の例 |
|---|---|
現場に紐づく費用(現場管理費・ | 現場を見て回る監督の人件費、 |
会社を回す費用(一般管理費等に近いもの) | 事務所の家賃、社長や事務員の給料、 |
国の基準でも、現場管理費には労務管理費・租税公課・保険料などが、一般管理費等には役員報酬・従業員給料手当・地代家賃・減価償却費などが挙げられています(出典:国土交通省「公共建築工事共通費積算基準」令和8年改定)。
こうして並べると分かるとおり、諸経費は「値引きの余白」ではなく、毎月実際に出ていっているお金です。「一式」の2文字にまとめるから削られる。中身を言葉にできれば、「これは現場の安全と書類の手間、それと会社を回す分です」と説明できるようになります。
では相場はいくらか。ここで多くの記事が「5〜10%」といった数字を出しますが、少なくとも民間工事について、公的に定められた諸経費率はありません。
一方、公共工事には基準があります。たとえば公共建築工事の一般管理費等率は、工事原価に対する率として算定式で決められています。令和8年改定の基準では、工事原価300万円以下は20.11%、300万円を超え30億円以下は算定式(Gp=32.597−3.591×log10(Cp)、Cpは工事原価・千円)、30億円を超える場合は9.34%です(出典:国土交通省「公共建築工事共通費積算基準」)。この算定式に当てはめると、率はこう動きます。
工事原価 | 一般管理費等率 |
|---|---|
300万円(以下) | 20.11% |
1,000万円 | 18.23% |
3,000万円 | 16.52% |
1億円 | 14.64% |
30億円(超) | 9.34% |
※300万円以下と30億円超は基準に定められた固定値、その間の3つは算定式に当てはめて計算した参考値です(2026年7月時点の基準による)。
ここから読み取れることは2つあります。ひとつは、同じ工事内容でも、規模が小さいほど率は高くなるということ。もうひとつは、公共工事の率はこうした算定式と対象額の定義がセットになっており、民間の町場工事にそのまま当てはめる性質のものではない、ということです。共通仮設費率や現場管理費率も工期や純工事費を変数にした式で決まるため、「うちも国の基準どおり◯%」とは言えません。
工種別の率の目安や、現場管理費と一般管理費の違いをもう少し詳しく知りたい方は、現場管理費とは?何パーセントが目安かを整理した記事も合わせてご覧ください。
結局のところ、他社の相場を暗記しても、自社の家賃と給料は払えません。使えるのは、自社の決算書から逆算した数字だけです。
ダウンロードする前に、どんな中身か写真で確認しておきましょう。シートは4つ(諸経費の逆算/原価・粗利(社内用)/設定/使い方)です。
黄色いセルに年間の数字を入れると、必要な諸経費が「①1件あたりの固定分(円)」と「②直接工事費に比例する率(%)」の2つに分解されます。この形にするのがポイントです。段取り・見積作成・現場往復・写真整理といった手間は、工事が小さくてもさほど減りません。だから、率だけで考えると小さい工事ほど取りこぼす。①と②に分けると、その事情が数字に乗ります。
同じシートに、工事金額帯別の早見表と、1件ごとの過不足を確かめる欄まで入れてあります。

ここが、よくある「率を掛けるだけ」の計算ツールとの違いです。工事が終わったら、材料費・外注費・労務費・現場経費の実績を入れます。すると粗利額・粗利率が出るのと同時に、「本体シートで逆算した、会社に必要な諸経費」と突き合わせた過不足が出ます。
粗利率が設定シートの警告閾値(初期値15%)を下回る工事と、過不足がマイナスの工事は、赤で表示されます。赤い帯のとおり、社外には出さないシートです。

消費税率、粗利率の警告閾値、見積で使っている自社の諸経費率を、ここで一元管理しています。消費税率は2026年7月時点の標準税率10%を初期値にしました(出典:国税庁「No.6303 消費税および地方消費税の税率」)。率が変わっても、直すのはこの1か所だけです。

言葉だけでは分かりにくいので、架空の会社の数字で流れを追ってみます。以下の数値はすべて架空のサンプルで、業界の相場を示すものではありません。
これを入れると、自動でこうなります。
そして、工事金額帯別の早見表がこうなります。必要な諸経費額は「①264,000円+直接工事費×②11.28%」で計算されています。
直接工事費(材料・ | 必要な諸経費額 | 必要な諸経費率 |
|---|---|---|
300,000円 | 297,846円 | 99.3% |
500,000円 | 320,410円 | 64.1% |
1,000,000円 | 376,821円 | 37.7% |
1,500,000円 | 433,231円 | 28.9% |
2,000,000円 | 489,641円 | 24.5% |
3,000,000円 | 602,462円 | 20.1% |
5,000,000円 | 828,103円 | 16.6% |
10,000,000円 | 1,392,205円 | 13.9% |

この表を見て「うちの10%は何だったのか」と思われたかもしれません。数字が大きく見えるのには、はっきりした理由が3つあります。
つまりこのツールが出すのは、「見積書の諸経費欄にこの率で書きなさい」という指示ではありません。「直接工事費に対して、合計でこれだけ上乗せしないと会社が回らない」という金額です。どこで回収するかは自由——大事なのは、合計で足りていることです。
300,000円の工事で99.3%。この数字は「30万円の工事に30万円の諸経費を乗せろ」という意味ではありません。その規模の工事は、率の上乗せだけでは会社の費用を回収しきれないというサインです。
見積を作り、材料を手配し、現場に往復し、写真を撮って書類を出す。この手間は、工事が10分の1になっても10分の1にはなりません。だからこそ、小口の仕事には率とは別の手当てが要ります。最低受注金額を決める、出張費や小口対応費を別立てにする、近い現場をまとめて受ける——打ち手はいくつかあります。この線引きの考え方は、建設業の値決めと最低受注ラインの決め方をまとめた記事で詳しく書いています。
難しい設定はありません。次の順番でそのまま使えます。
たとえば、直接工事費180万円の工事。先ほどの架空の会社なら、必要な諸経費額は467,077円(25.9%)です。ここに従来どおり10%を乗せると180,000円。差し引き287,077円が足りない計算になります。この差額は、どこからも降ってきません。自社の粗利からの持ち出しです。
工事が終わったら「原価・粗利(社内用)」シートに実績を入れて、答え合わせをする。この往復を何件か繰り返すと、自社の率が実感を伴って決まってきます。
「じゃあ諸経費を5%にしておきますよ」。この一言は、その場では話をまとめてくれます。けれど何が起きているかというと、下がっているのは現場の費用ではなく、会社を回す費用と利益です。現場監督の人件費も、事務所の家賃も、値引きに合わせて安くはなりません。
同梱の社内用シートに入れたサンプル(架空)を見てください。請負95万円の屋根改修工事は、粗利額220,000円・粗利率23.2%。粗利率だけ見れば悪くない数字です。ところが、会社に必要な諸経費は346,359円。126,359円ほど足りていません。
粗利率という物差しだけでは、この足りなさは見えません。「忙しいのに、なぜか手元に残らない」という感覚の正体は、たいていここにあります。1件ずつは合格に見える工事が、会社の物差しでは少しずつ足りていない。それが年間60件積み重なる、ということです。
値引きを頼まれたときに見るべきは「いくらまでなら下げていいか」ではなく、「この工事で回収すべき金額はいくらか」のほうです。その数字を先に持っていれば、下げる/下げないの判断も落ち着いてできます。
このツールは、自社の諸経費を数字で説明できる状態にするには十分です。ただ、使い込むほど、こんな場面に行き当たるはずです。
諸経費の逆算は、結局のところ「自社の実績が、いつでも取り出せる形になっているか」で精度が決まります。ここを楽にするために作ったのが、建設業向けの業務管理クラウド「コンクルーAI」です。見積・原価・請求がひとつにつながっているので、工事ごとの実績がそのまま次の見積の根拠になります。1名から使えます。まずはこのエクセルで自社の率を出してみて、手作業がしんどくなってきたら道具を替える——その順番で十分です。

民間工事について、公的に定められた率はありません。公共工事では、共通仮設費率・現場管理費率・一般管理費等率が国の基準の算定式で決まっており、工事の規模や工期によって変わります(2026年7月時点)。相場を探すよりも、自社の年間の固定費と利益から逆算するほうが、金額の根拠を説明できるようになります。
不要です。上のボタンからそのままダウンロードできます。「無料と書いてあるのに、結局アドレスを求められる」ということはありません。
マクロは使っていません。Excelの関数だけで計算しているので、「コンテンツの有効化」を求められることもありません。
計算は正しく動いています。まず「年間の工事件数」が実態と合っているかを確認してください。小口の修繕を数多くこなしている会社なら件数はもっと多くなり、1件あたりの固定分は下がります。そのうえでなお率が高く出る金額帯は、率の上乗せだけでは回収しきれない規模だということです。最低受注金額や小口対応費の検討材料にしてください。
公共建築工事の基準では、共通費を共通仮設費・現場管理費・一般管理費等に区分しています。民間の見積書で「諸経費」と書かれるのは、これらをまとめた呼び方だと考えると整理しやすくなります。詳しい区分は現場管理費と一般管理費の違いを解説した記事をご覧ください。
諸経費は、見積の最後に置く「調整のための一式」ではありません。現場を回し、会社を回すために、実際に出ていっているお金です。だからこそ、他社の相場ではなく、自社の1年分の数字から逆算する。そうすれば、「この工事なら、この金額をいただかないと回りません」と、根拠を持って言えるようになります。
今回の計算ツールは、年間の実績から必要な諸経費を①1件あたりの固定分と②比例する率に分解し、工事金額帯別の早見表と、工事後の答え合わせまでをセットにしました。無料・登録不要です。次の見積から、ひとつ試してみてください。
建設業の諸経費計算ツール(無料・登録不要)
自社の年間固定費を入れると、工事金額帯別の必要諸経費率が出ます。
「相場は何%」ではなく、自社の数字から逆算する形にしています。
ファイル形式:Excel(.xlsx)/マクロなし・関数のみで安全に使えます
【免責事項】
本フォーマットは、ユーザー様の自己責任においてご利用ください。内容の正確性について当社は保証するものではございません。万一、本フォーマットの使用により損害やトラブルが発生した場合も、当社は一切の責任を負いかねます。