元請から建退共を入れてと言われた協力会社向けに、加入の申込書類、証紙と退職金ポイント、掛金日額320円、公共工事の提出期限、一人親方が任意組合で入る手続きを公式情報で整理します。安全書類サイトの登録とは分けて確認できます。
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元請から「建退共を入れて」と言われると、申込画面より先に、会社として共済契約が要るのか、すでに手帳を持っている人の掛金なのか、証紙なのか退職金ポイントなのかが分かりにくくなります。グリーンサイトやBuildeeへの登録と同じ連絡の中で頼まれることもありますが、建退共は退職金の制度であり、安全書類サイトとは別です。
この記事では、協力会社・一人親方が手続きを始めるときの加入、証紙と掛金、提出期限を、2026年9月14日に確認した公式情報で整理します。退職金の受取額をこの場で確定するものではなく、最新の公式表と支部の案内を正としてください。
建退共は、建設現場で働く人の退職金を、雇った事業主が働いた日数に応じて積み立てる制度です。建設業許可の有無、元請・下請、専業・兼業は問いません。現場で働く大工・左官・とび・電工・現場事務員なども対象になり得ます。(出典:建退共「加入できる事業主・対象となる労働者」)
一方、事業主、役員報酬を受けている人、本社等の事務専用社員は加入できません。すでに建退共の被共済者である人、中退共・清退共・林退共の被共済者も原則として対象外です。誤って加入して掛金を納めた場合、返還は納付額のみと案内されています。中退共等からの通算移動は別手続きです。
いまの状況 | 先に確認すること |
|---|---|
会社が未契約 | 本社からの共済契約申込か。対象の直傭労働者がいるか |
会社は契約済み、新しい人が手帳を持っていない | 本人の了解を得て手帳申込(様式002)が要るか |
新しい人がすでに手帳を持っている | 手帳受払簿への記入。重複して新しい手帳を作らない |
直傭の対象労働者がいない | 共済契約申込書と「手帳申込みをしない理由書」(様式003) |
一人親方 | 個人では直接加入できない。任意組合か既存組合か |
安全書類サイトへの登録を同時に頼まれたら、提出先とIDを分けて見てください。労務安全書類そのものは安全書類の一覧と書き方、元請指定のサイトはグリーンサイトの登録方法へ分けています。
事業主が新たに契約するには、「建設業退職金共済契約申込書」(様式001)と「建設業退職金共済手帳申込書」(様式002)を都道府県支部へ出します。対象となる労働者全員について被共済者になるよう手続きする、と公式は書いています。申込は本店・本社からです。本社で加入すれば支店も加入したことになり、支店・出張所からは契約申込できません。(出典:建退共「加入の手続き」)
契約が結ばれると、共済契約者証と、新たに被共済者となる人の退職金共済手帳(掛金助成)が交付されます。新規加入者については、国が初回交付の共済手帳の50日分を補助すると案内されています。(出典:建退共制度の特長)
未契約の事業者は、メールアドレスがあれば新規契約申込サイトからも申し込めます。すでに契約済みの場合は、電子申請専用サイトを使う案内です。審査日数の確約は公式に見当たらないため、現場の提出日から逆算して余裕を見て着手してください。
新しく現場で働く人を雇ったときは、手帳の有無を確かめます。持っていなければ本人の了解を得て様式002を出し、持っていれば手帳受払簿に氏名と手帳番号などを記入します。事業主が手帳を預かる場合は本人に伝え、求めがあれば渡します。

建退共は、公共工事だけでなく民間工事でも、現場で働く人を雇ったときに適用します。掛金の納め方は、共済証紙を手帳に貼る方式と、退職金ポイントを電子申請で充当する方式です。(出典:建退共「共済証紙・退職金ポイント」)
共済証紙は赤(中小企業用)と青(大手企業用)があり、どちらも1日券と10日券があります。1日券は320円、10日券は3,200円です。金融機関の窓口で、共済契約者証または特別共済契約者証を提示し、同じ色の証紙を買います。電子申請専用サイトで見られる契約者証のPDFでは、証紙は買えません。
厚生労働省も、従業員に賃金を支払う際(少なくとも月に1回)、働いた日数分の証紙を手帳に貼って消印するよう案内しています。(出典:厚生労働省「掛金を納めるには」)
電子申請方式では、ペイジーまたは口座振替で退職金ポイントを買い、就労実績を専用サイトに登録して掛金に充当します。手元の証紙はポイントに交換できる、と公式は書いています。共済証紙受払簿の作成は、電子方式では不要と案内されています。
官公庁などの工事では、掛金収納書の提出を求められます。証紙方式は、工事契約締結後1か月以内に証紙を買い、発注者へ渡す掛金収納書を台紙に貼って出します。電子方式は、工事契約後40日以内に専用サイトで手続きし、電子申請方式の掛金収納書を出します。契約締結前に買うと、発注者によっては受け付けない場合がある、と公式は注意しています。
購入の目安として、機構が「掛金納付の考え方」の表を示しています。これは就労者延べ予定数の7割が対象労働者だと想定した参考値です。加入率が70%でないときは、その率で補正する計算例が公式にあります。表の率を自社の実勢相場として使うものではありません。
一人親方は、あるときは事業主、あるときは労働者の立場になります。個人では建退共に直接加入できません。任意組合をつくり、機構がその規約を認定したとき、任意組合を事業主、個々の親方を労働者とみなして適用します。法人の代表者や役員報酬を受けている人は加入できません。(出典:建退共「一人親方(任意組合)について」)
進み方 | 公式の手続き |
|---|---|
任意組合を新しくつくる | 任意組合認定申請書に規約と業務方法書を添えて支部へ。認定後、様式001・002に認定書の写しを添える |
既存の任意組合に入る | 既存組合は都道府県支部に問い合わせる |
親方として働いた日 | 任意組合が掛金を納付する |
他の事業所に雇われた日 | その事業主が掛金を納付する |
元請から掛金の納付について承諾されたときは、任意組合から申請して納付を受けられる場合があります。ただし、すべての元請が納付する保証ではありません。元請から掛金を受けた就労日に、本人負担の掛金を重ねて納めることはできません。
共済契約者に雇われて証紙やポイントで掛金を受けた場合、掛金相当額は一人親方の給与所得に含まれず、事業主側は損金または必要経費になります。一方、一人親方として就労し任意組合から掛金を受けた場合、結局は自ら負担することになり、必要経費にはならない、と公式は書いています。
次の表は公式の必須項目ではなく、協力会社が元請に確認するときのメモです。現場管理サイトへの登録が別に要る場合は、Buildeeの初回確認のように、サービスごとの手順を分けてください。
確認すること | 聞き方の例 |
|---|---|
方式 | この現場は証紙ですか、退職金ポイントですか |
期限 | 掛金収納書や就労報告の提出日を教えてください |
対象 | 入場する人のうち、手帳が必要な人と、すでに持っている人を分けて教えてください |
交付 | 元請が一括購入して下請へ渡す運用か、自社で購入するかを教えてください |
一人親方 | 任意組合からの申請で掛金を受けられるか、承諾の条件を教えてください |
返事が来たら、担当者・期限・未確認の項目を一つのメモにまとめます。手帳番号や本人情報を、関係のないチャットへ載せないことも決めておくと安全です。
勤め先から納められた掛金の合計が12月(21日分を1月と換算)以上になり、建設業界で仕事をしなくなったときに、労働者または遺族の請求で支払われます。公式が示す金額表は、現行の予定運用利回りと掛金日額320円で計算した例です。予定運用利回りや掛金日額が見直されると、金額は変わり得ます。この記事では表の円額を転載しません。最新の公式表で確認してください。(出典:建退共制度の特長)
建退共の加入で最初にすることは、申込画面を埋めることではなく、会社の共済契約と、入場する人の手帳・掛金のどちらを頼まれたかを確かめることです。証紙とポイント、公共工事の提出期限、一人親方の任意組合を取り違えなければ、元請への返事も現場の準備も分けて進められます。