原価管理ソフトの比較では、料金の数字だけでなく、工事別の予定原価から仕入・日報・請求・支払まで、どこをつなげたいかが選定の分かれ目です。どっと原価3、レッツ原価管理Go2クラウド、KAKUSAを公式情報で整理し、契約前に確認したい条件を解説します。
AI搭載
コンクルーAI
中小建設会社のためのAIオールインワン業務管理ツール
顧客管理・見積作成・原価管理・電子受発注・請求支払いなど全ての業務がコンクルーAIひとつで完結


建設業の原価管理ソフトを比較すると、同じ「月額」らしく見える表示でも、年額契約を月割りで示した参考額、同時利用者数ごとの利用料、初期費用と月額の組み合わせなど、前提がそろっていないことがあります。数字だけを一行に並べると、実行予算・仕入・日報・請求・支払のうち、どこまでを一つの仕組みで回したいのかが見えにくくなります。
この記事では、クラウド型のどっと原価3、レッツ原価管理Go2クラウド、KAKUSAについて、公式サイトに掲載された導入形態、業務範囲、料金表示の単位を確認します。公開情報の整理であり、総費用や操作性の優劣を決めるものではありません。実際の見積・体験では、自社の工事データと運用人数を伝えて確認してください。情報の確認日は2026年8月21日です。
原価管理ソフトを選ぶ順番は、製品名や開始価格から入るより、工事ごとの数字をどこで止めずにつなぐかを決める方が実務に合います。たとえば、見積から実行予算を作るところで数字が切れるのか、発注・仕入の入力が工事別原価へ反映されないのか、請求・入金と外注先への支払予定を別表で追っているのかで、確認すべき機能と導入支援は変わります。
工事原価の内訳や工事台帳で見る数字がまだ曖昧なら、先に建設業の原価管理とは?目的と内訳、メリット、難しい理由を徹底解説で整理しておくと、資料請求時に伝える条件をそろえやすくなります。

本記事の対象は、どっと原価シリーズのうちクラウド型のどっと原価3、レッツ原価管理Go2のうちGo2クラウド、中小建設工事業者向けクラウド型システムとして案内されるKAKUSAです。どっと原価NEOのような別系列や、レッツ原価管理Go2のオンプレミス版は、同じ製品名に近くても料金・利用環境が異なるため、三製品表の同じ行には置きません。
また、従業員数だけから「この製品向け」と決めたり、「一番安い」「一番使いやすい」と順位を付けたりしません。公式のライセンス数、導入事例の人数、訴求上の対象規模は意味が異なります。開始価格も、利用人数、必要業務、オプション、初期設定、支援の範囲が変われば比較の土台になりません。
次の表は、どの製品が優れているかを判定するためではなく、見積を取る前に「何が同じ単位で比べられないか」を確認するための表です。機能の有無を単純な丸印・バツ印にせず、公式に案内された業務範囲と、見積時に分けて聞く項目を記載しています。
対象製品 | 本記事で固定する導入形態 | 公式の業務範囲の例 | 公開されている料金表示の単位 | 見積時に追加で確認する項目 |
|---|---|---|---|---|
どっと原価3 | クラウド型。ライト・スタンダード・ | 予算、原価、請求管理。 | 1年利用料と参考月額。 | モデル、同時利用数、 |
レッツ原価管理Go2クラウド | Windowsアプリケーションとクラウドサーバーで利用する形 | 見積、工事登録、発注、 | 同時利用者数ごとの年額と参考月額、 | 選択機能、同時利用者数、 |
KAKUSA | 中小建設工事業者向けクラウド型として案内 | 見積、工事受注、請求・ | 初期費用と月額費用を「〜」で表示。 | 利用する業務範囲、ライセンス、 |
どっと原価3の「参考月額」は、公式価格ページで1年利用料・5年利用料と並んでいます。レッツ原価管理Go2クラウドも月額は参考表示で、契約は1年単位です。KAKUSAは初期費用・月額費用を開始額として掲載し、各社の利用形態に合わせた見積を案内しています。三つの数字は、税込・税抜、契約期間、同時利用数、業務範囲が同じではないため、そのまま月額順位にしない方が安全です。
どっと原価3のモデルと標準・オプションの区別は、建設ドットウェブ「どっと原価シリーズ価格」および公式の製品比較表で確認しました(出典:建設ドットウェブ「どっと原価シリーズ価格」)。レッツの導入形態・料金表示は、レッツ原価管理Go2クラウド(出典:株式会社レッツ「レッツ原価管理Go2クラウド」)、KAKUSAの業務範囲・料金表示は公式LP(出典:アクティブシステム株式会社「KAKUSA」)を確認しています。
「導入費はいくらか」を一つの欄で質問すると、初年度の費用と継続費用、利用者の増減で変わる費用、支援費用が混ざります。比較表に書き込むときは、少なくとも次の五つに分けます。ここでいう利用者は、契約上の同時利用者・ライセンス数を指す場合があり、在籍する従業員数と同じとは限りません。

どっと原価3の公開価格ページでは、ライトは最大5ライセンス、スタンダードは最大20ライセンスとして、利用者1ライセンスの1年利用料と参考月額、追加利用者1ライセンスの金額が示されています。レッツ原価管理Go2クラウドは同時に利用する人数ごとの年額・参考月額と初期費用を示し、1契約で管理する会社データ数にも条件があります。KAKUSAは必要な業務範囲を選択でき、初期費用・月額費用の二つで構成されると案内しています。金額が公表されていても、入力する業務と契約条件が同一でなければ比較表の合計欄は空欄にして、同条件の見積で埋めるのがよいでしょう。
候補ごとの問い合わせを別々に始めると、A社には現場の日報まで、B社には経理の支払予定まで、C社には原価集計だけを伝える、といった比較になりがちです。見積依頼には、工事の種類、同時に使う人数、入力する場所、予定原価の作り方、発注・仕入の入力担当、請求・入金、支払予定まで必要か、既存データの件数を同じ順番で書きます。
比較の目的は、公開価格を一つの数字に直すことではありません。自社が必要とする帳票・入力・確認の範囲を各社へ同じ条件で伝え、初年度に必要な設定・移行・指導と、翌年度以降の利用・保守を分けて見積にしてもらうことです。こうしておくと、見積書の金額差が利用人数、業務範囲、初期支援のどこから生じるのかを確認しやすくなります。
どっと原価という名称には、クラウド型のどっと原価3と、オンプレミス型のどっと原価NEOが含まれます。本記事で扱うどっと原価3は、公式の製品比較表でライト・スタンダード・エキスパートがクラウド型として整理され、最大ライセンス数と標準・オプションの範囲がモデルごとに示されています。ライト・スタンダードで同じ製品名だからといって、必要な業務が同じ条件で含まれるとは限りません。
公式価格ページでは、ライトの利用者1ライセンスは税抜の1年利用料156,000円、参考月額13,000円、スタンダードは1年利用料276,000円、参考月額23,000円として表示されています。これは公開価格の確認材料ですが、年契約の利用料、同時利用ライセンス、追加ライセンス、オプション、初期設定・操作指導等を一緒に見なければ、実際の導入条件は分かりません。参考月額だけをKAKUSAの月額開始額やレッツのクラウド利用料と横並びにしないことが大切です。
どっと原価3の相談では、まず「クラウド型を比較対象にする」と伝え、実行予算、仕入原価、請求までの基本範囲に加え、日報・発注・支払・会計連動のどこを使うかをリスト化します。その後に、同じ時間帯に入力・確認する人数を数え、モデル、ライセンス、オプション、開始支援を含む見積を確認します(出典:建設ドットウェブ「どっと原価3」)。
レッツ原価管理Go2にはオンプレミス版があり、別にGo2クラウドが案内されています。Go2クラウドは、公式のサービス詳細で、利用PCにアプリケーションをインストールし、データをクラウドサーバーに保存する形と説明されています。クラウド利用という言葉だけから、端末や操作条件を問わないブラウザ型サービスと受け取らない方がよいでしょう。
公式ページでは、見積、工事登録、発注、仕入、出面、支払査定、請求、入金、会計給与ソフト連動などが案内されています。クラウド版の料金は、同時利用者数ごとの年額と参考月額、初期費用に分かれ、契約は1年単位です。1契約で管理できる会社データは2社までと案内され、3社目以降は別途料金が必要とされています。対象業務を一つずつ選べる「チョイス・ザ機能」も案内されているため、全機能の年額と、選択機能での見積を同じ条件で確認します。
資料請求・体験の前には、Windowsの動作環境、現場・事務所で同時に使う人数、使う会社データ数、帳票・会計ソフトとの連携対象、更新しない場合のデータ閲覧条件を質問に入れます。料金だけでなく、現場からの入力が予定原価と実績原価にどのタイミングで反映されるかを、自社の一工事分のデータで確認すると導入後の差が見えます(出典:株式会社レッツ「レッツ原価管理Go2」)(出典:株式会社レッツ「レッツ原価管理Go2クラウド サービス詳細」)。
KAKUSAは公式LPで、中小の建設工事業者向けクラウド型システムとして、工事原価、工事受注、請求・入金、日報・出面、発注・仕入・支払、見積管理を案内しています。利用したい業務範囲を選択でき、部分的な業務から開始できると説明されています。原価管理だけを先に始めるのか、見積・受注・請求・支払までつなぐのかで、見積の前提を分けて伝える必要があります。
公式LPの料金欄には、初期費用50,000円〜、月額費用5,000円〜が税別で表示されています。一方、FAQでは各事業者の利用形態に合わせて見積すると案内されています。開始額だけで、他製品の年額や同時利用ライセンス込みの料金と総額を比べることはできません。初期費用に含まれる内容、利用業務ごとの月額、ライセンス追加、オプション、データ移行・操作指導の条件を一枚の見積にして確認します。
公式LPには「5〜30名規模の工事会社様にぴったり」という訴求があり、FAQには「従業員規模1名〜30名ほどの企業様に多く導入」とあります。前者は訴求、後者は導入傾向であり、厳密な利用可能人数や適合判定ではありません。実際に使う人数、現場数、必要業務、入力担当を伝えたうえで、デモや見積で確認してください(出典:アクティブシステム株式会社「KAKUSA」)。
製品の説明を読むだけでは、Excelや紙のどの作業が置き換わるのかを判断しにくいものです。見積依頼の前に、進行中または直近で完了した一工事を一つ選び、次の順に確認します。工事原価の費目・計算の基本は、工事原価とは?管理する目的と内訳、計算法、純工事費との違いを解説も参考にしてください。

この五つを一枚にまとめると、デモの場で「原価管理ができるか」と漠然と聞く代わりに、「予定原価と仕入実績をこの費目で比較できるか」「支払予定をこの締め日で確認できるか」と具体的に確認できます。機能名が同じでも、入力の順序・選択オプション・帳票の条件が異なることがあるため、現場と経理の両方が見る工事で試すのが現実的です。
決めにくいです。年額・参考月額・初期費用・同時利用数・選択業務・保守・追加会社データ・導入支援の範囲が異なります。比較表には開始額を写すだけにして、同じ業務範囲と同じ入力人数の見積をそろえてから、初年度と継続年度を分けて確認します。
クラウド型という表記だけでは判断できません。利用PC、OS、アプリケーションの有無、ネットワーク、同時利用数、データの保管・閲覧条件は製品ごとに確認が必要です。たとえばレッツ原価管理Go2クラウドはWindowsの動作環境を案内しており、PCアプリケーションとクラウドサーバーで利用する形です。現場・事務所・経理で使う端末を事前に伝えて確認します。
自社の運用でどこからデータを入れられるかによります。予定原価と実績原価の比較を先に定着させ、後から日報・発注・支払などを広げる考え方もあります。一方、入力元が複数に分かれたままでは、工事台帳の数字を照合する作業が残ります。開始範囲を小さくする場合でも、将来つなげたい業務とデータの受け渡しを見積時に確認しておくと判断しやすくなります。
建設業の原価管理ソフト比較では、製品名や開始額を先に並べるより、予定原価から仕入・日報・請求・支払までの情報を、工事番号と費目でどうつなぐかを先に決めることが重要です。どっと原価3はモデルと同時利用ライセンス、レッツ原価管理Go2クラウドはWindowsアプリケーションを含む利用形態と年契約、KAKUSAは使う業務範囲に応じた見積という前提を分けて読みます。
候補を二つか三つに絞ったら、同じ一工事・同じ入力人数・同じ必要業務で、初年度費用、継続費用、導入支援、データ移行、月次の確認帳票をそろえて質問します。原価の数字を経営判断へつなぐために、業務の境目と料金の単位を残さず確認してから選びましょう。