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監督者:白澤光純
株式会社コンクルー 代表取締役CEO
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業界最大級の導入実績を持つANDPADと、小規模建設会社向けのコンクルーAI。規模も設計思想も違う2つを、機能・料金・導入事例から公平に比べました。「実績が多いほうが正解」とは限りません。自社の規模と使い方に本当に合うのはどちらかを見極められる内容です。
AI搭載
コンクルーAI
顧客管理・見積作成・原価管理・電子受発注・請求支払いなど全ての業務がコンクルーAIひとつで完結


本記事では、建設業向けのAIオールインワン業務管理ツール「コンクルーAI」と、建築・建設業界で広く導入されているクラウド型建設プロジェクト管理サービス「ANDPAD(アンドパッド)」を比較します。
どちらも「建設業の情報と業務をクラウドで一元化する」という方向性は共通していますが、プロダクトの成り立ち(1つで完結するのか、製品群を組み合わせるのか)と、主な対象となる企業規模が大きく異なるため、向き不向きがはっきり分かれます。
※本記事は公開情報をもとに整理しています。機能・価格・提供範囲等は変更される可能性があるため、最新の正確な情報は各公式HPよりご確認ください。
コンクルーAIとは、株式会社コンクルーが提供する、AIエージェントを搭載した建設業向けのオールインワン業務管理クラウドです。
見積作成・実行予算・原価・請求などの社内業務から、案件・顧客・物件管理、工程・日報、写真・図面共有、協力会社との受発注・支払管理までを一つに統合。さらに「見積AI」「転記AI(AI-OCR)」「工程表AI」「案件入力AI」という4つのAIエージェントが、見積・入力・工程作成といった作業そのものを省力化し、判断と業務のスピードを高めます。
「見積も、施工管理も、すべての業務をAIと」を掲げ、導入実績は累計3,000社(公式サイト表記)。1名から使える料金体系で、小規模建設会社が「現場」だけでなく「事務・経営」まで含めて業務全体を効率化することに焦点を当てたサービスです。

ANDPAD(アンドパッド)とは、株式会社アンドパッドが提供する、「経営から現場まで 建築業界のDX化をワンプラットフォームで」を掲げるクラウド型建設プロジェクト管理サービスです。
利用社数は26万社、ユーザー数は69万人を超え(出典:ANDPAD公式サイト)、建設DXの分野では圧倒的な導入規模を持つサービスと言えます。
特徴的なのは、単一のアプリではなく、「施工管理」「チャット」「図面」「黒板」「検査」「ボード」「引合粗利管理」「受発注」「遠隔臨場」「請求管理」といった目的別の製品群(マルチプロダクト)を、会社の課題に応じて組み合わせて使う構成になっている点です(出典:ANDPAD公式・製品一覧)。
対象も、工務店・リフォーム会社・専門工事会社からゼネコン・デベロッパーまでと幅広く、会社の規模や業種に合わせて「必要な製品を選んで拡張していける」プラットフォーム型のサービスです。
「建設DXのツールを調べるとまず名前が挙がる」存在であり、本記事の主役であるコンクルーAIと比較するうえでも、まず押さえておくべき代表的なサービスと言えるでしょう。

まずは両製品の主要ポイントをクイックに比較した表をご覧ください。
比較項目 | コンクルーAI | ANDPAD(比較対象) |
|---|---|---|
提供形態 | 1プロダクト完結のオールインワン | 目的別マルチプロダクトの組み合わせ |
主な対象規模 | 小規模建設会社(1名から) | 中小〜大手・ゼネコンまで幅広い |
料金の公開 | ✅ 月額9,900円〜(税込10,890円) | ❌ 要問い合わせ(初期費用+月額+オプション) |
無料トライアル | ✅(14日間) | ❌ 公式記載なし(個別デモ・見積依頼) |
AIエージェント✨ | ✅(見積AI・転記AI・工程表AI・案件入力AIの4種) | ✅(黒板AI作成・豆図AIキャプチャー等の個別AI機能に加え、建設業特化型AI「ANDPAD Stellarc」を提供) |
案件管理 | ✅ | ✅ |
顧客・引合管理 | ✅ | ✅(引合粗利管理) |
見積・実行予算・原価管理 | ✅ | ✅(引合粗利管理) |
電子発注・受発注 | ✅ | ✅(受発注) |
請求管理 | ✅ | ✅(請求管理) |
協力会社専用アプリ(無料) | ✅ | △(協力会社もIDを発行して参加する形) |
チャット | ✅ | ✅(チャット) |
写真・図面管理 | ✅ | ✅(図面) |
施工管理(工程・日報) | ✅ | ✅(施工管理) |
電子黒板 | ❌ | ✅(黒板) |
検査(ペーパーレス化) | ❌ | ✅(検査) |
遠隔臨場 | ❌ | ✅(遠隔臨場) |
BIM・3Dスキャン | ❌ | ✅(BIM・3Dスキャン) |
入退場管理 | ❌ | ✅(入退場管理) |
経営ダッシュボード・分析 | ✅(売上粗利ダッシュボード) | ✅(引合粗利管理・ANDPAD Analytics) |
導入実績 | 累計3,000社(公式サイト表記) | 26万社・69万人超(公式サイト表記) |
✅=機能・記載あり、❌=該当機能・公式記載なし、△=限定的または位置づけが異なる(いずれも2026年7月時点の公式サイト情報にもとづく)
※「AIエージェント」の△について:ANDPADも「黒板AI作成」「豆図AIキャプチャー」といった個別のAI機能を備えているほか、2025年12月には日報の自動生成や積算AI・ナレッジAIなどを含む建設業特化型AIプロジェクト「ANDPAD Stellarc」の始動を発表しています(出典:株式会社アンドパッド ニュースリリース)。両者の違いは「AIがあるか・ないか」ではなく、コンクルーAIが見積・入力・工程・案件登録といった業務プロセスを横断する4つのAIエージェントを1つのプロダクトに統合しているのに対し、ANDPADは製品ごとの個別機能の自動化やAIプロジェクトとして展開している、という設計アプローチの違いです。
ご覧のように、案件管理・見積・受発注・施工管理・チャットといった建設業務のコア領域は、両者とも一通りカバーしています。
一方で、コンクルーAIは「1つのプロダクトの中にAIエージェントまで含めて完結させる」構成、ANDPADは「電子黒板・検査・遠隔臨場・BIMまで、目的別の製品を広く揃えて組み合わせる」構成――と、プロダクトの設計思想がまったく違うことも見えてきます。
この違いは、そのまま「どの規模・どんな体制の会社に向くか」の違いにつながります。それでは次章から、機能面とコスト面でそれぞれ詳しく比較していきましょう。
両製品を機能一覧だけで見ると重なる部分も多いのですが、中心に置いている設計思想が異なります。
この違いを押さえると、「自社の規模と体制ならどちらが自然に運用できるか」が判断しやすくなります。

コンクルーAI最大の特徴は、建設業務のすべてを一つのプロダクトにまとめた「オールインワン」に、AIを掛け合わせている点です。
見積作成・実行予算・原価管理といった商談・積算フェーズから、案件・顧客・物件情報の一元管理、施工現場の工程管理や写真・図面共有、協力会社への発注・請求処理、さらに経営者向けのダッシュボード(経営数値の見える化)まで――。これらすべてが最初から1つのシステムの中でつながっているため、製品を選んで組み合わせる設計作業が要らず、転記・二重入力・確認待ちを減らすことができます。導入したその日から、見積も現場も請求も同じ画面の延長線上にある――小規模な会社にとって、この「迷いようがない」構成は大きな価値です。
ポイント💡「オールインワン × AIエージェントで、作業そのものを減らす」
複数のツールを使い分ける必要がなくなることで、情報の重複入力や転記ミスが減りやすくなります。加えて、AIが効くのは「便利」よりも“現場・事務・経営のボトルネックを潰す”ところです。
①見積AIエージェント:図面や現場写真から、見積案を自動生成。「いくらくらい?」への初動が速くなり、社内確認・受注判断が前に進む
②転記AIエージェント(AI-OCR):紙・PDFの見積書や請求書をAIが読み取り、自動でシステムに取り込み。事務側の転記の詰まりを軽くする
③工程表AIエージェント:見積書や図面をもとに工程表を自動生成。段取りのたたき台づくりを省力化する
④案件入力AIエージェント:打ち合わせメモやメールから案件情報を自動入力。「登録が面倒で使われない」を防ぐ

特に見積AIエージェントは、初回打ち合わせ〜社内確認〜受注判断のリードタイム短縮に効きやすく、「まず概算を早く出したい」「判断を前に進めたい」会社ほど相性が良い機能です。

さらにコンクルーAIには、小規模建設会社の実務に寄り添った注目機能がいくつかあります。例えば、「協力会社専用アプリ」。
これは下請けの職人さんや協力会社が使う専用のモバイルアプリで、電子受発注や、現場情報、写真や図面の共有、チャットでのやりとり、完了報告などができるようになっています(本アプリは利用料無料)。
これにより、発注者側・受注者側それぞれの発注書・発注請書・請求書もワンクリックで自動生成・共有でき、これまでFAXやメールで行っていた発注業務がオンラインで完結。双方の事務負担を大きく削減します。
そしてもう一つの強みが、システム内チャット機能です。
案件ごとにトークルームが用意されており、写真や図面を貼り付けながらやり取りが可能。電話やLINE、メールなどに情報が分散せず、すべての連絡と履歴が案件単位で一元管理されます。
オールインワン × AIで、小規模建設会社の業務全体を効率化する。それが、コンクルーAIです。

一方のANDPADの最大の特徴は、「経営から現場まで」をカバーする製品群の広さです。
中核となる「施工管理」(写真・資料・工程の一元管理)を軸に、「チャット」「図面」「黒板(電子黒板)」「検査」「ボード(現場カレンダー)」「引合粗利管理」「受発注」「遠隔臨場」「請求管理」「入退場管理」「BIM」「3Dスキャン」など、建設業務の各領域に対応する製品が用意されており、会社の課題に合わせて組み合わせて導入します(出典:ANDPAD公式・製品一覧)。
ポイント💡「規模と課題に合わせて“選んで広げる”プラットフォーム」
このマルチプロダクト構成の強みは、組織の規模が大きくなっても対応できる懐の深さにあります。
たとえば、住宅会社なら「施工管理+チャット+図面」、専門工事会社なら「施工管理+受発注+引合粗利管理」、ゼネコンなら「検査+遠隔臨場+BIM」のように、同じANDPADでも会社ごとにまったく違う使い方ができるのです。
電子黒板・検査のペーパーレス化・遠隔臨場・BIMといった機能は、公共工事や大規模現場の要件に応えるためのもので、このあたりはコンクルーAIにはない領域。中堅〜大手の複雑な現場運用に耐える製品群を揃えている点は、ANDPADの明確な強みです。
また、26万社・69万人超という導入規模(出典:ANDPAD公式サイト)は、それ自体が安心材料になります。同業他社の導入事例が豊富に公開されており、業界コミュニティサイト「ANDPAD ONE」を通じた情報発信も活発なため、「自社と似た会社がどう使っているか」を参考にしながら導入を進めやすいのは、利用者が多いサービスならではのメリットです。
サポート面でも、専門スタッフによる問い合わせ対応(電話サポートは平日10:00〜19:00)が案内されており、大人数・多拠点での運用を支える体制が整えられています(出典:ANDPAD公式・サポート)。
一方で、留意しておきたい点もあります。マルチプロダクト型は「どの製品を、どの部署に、どの順番で入れるか」という導入設計が前提になります。製品群が広い分、小規模な会社がすべてを使いこなすのは現実的ではなく、自社に必要な範囲を見極めないと、機能を持て余してしまう場合もあります。また、料金が公開されておらず個別見積となるため、組み合わせによる費用感は問い合わせて確認する必要があります。
(このあたりは、幅広い規模・業種に1つのプラットフォームで応えるという、ANDPADのコンセプトの裏返しとも言えます。)
「多機能=使いにくい」とは限りませんが、自社の人数・体制に対してツールの規模感が合っているかで、立ち上がりの難易度は大きく変わります。
数名〜十数名の会社が大規模組織向けの運用設計をなぞる必要はありませんし、逆に多拠点・多部署の会社が1プロダクトにすべてを載せるのも無理があります。「自社の規模に合う方を選ぶ」ことが、機能比較の前提になると考えてください。
比較検討でよくあるのが、「26万社も使っているなら、ANDPADにしておけば間違いないのでは?」という考え方です。
たしかに、導入実績の多さはサービスの信頼性や継続性を示す重要な指標で、ANDPADの26万社・69万人超という数字は、それだけ多様な会社の要件に応えてきた証拠です。事例やノウハウが豊富に手に入る点も、実績が多いサービスならではの価値です。ただし、実績の多さは「幅広い規模・業種をカバーしている」ことを意味するのであって、「どの会社にも最適」という意味ではありません。経営から現場までを製品群でカバーする設計は、組織的に導入・運用できる会社でこそ活きるもので、数名規模の会社にとっては、機能の広さや個別見積の検討プロセスがかえって負担になる場合もあります。
逆に、コンクルーAIの「1プロダクト完結+公開料金+AI」という構成は小規模建設会社に最適化されている分、大規模現場の検査要件やBIMのような領域はカバーしていません。つまり、「実績の多さ」ではなく「自社の規模・業務との適合度」で選ぶのが正解です。どちらのサービスも、合う会社にとっては最良の選択肢になり得ます。
次にコスト面の比較です。中小企業にとって毎月のツール費用は悩みどころですよね。いくら高機能でも、コストが自社の規模に見合わなければ導入は続きません。
まず大きな違いは、料金の「見えやすさ」です。コンクルーAIは金額が公開されているため、小規模な会社でも「月いくらで始められるか」を先に把握して検討できます。ANDPADは組み合わせる製品や規模によって構成が変わるため、問い合わせ・見積を通じて自社向けの費用を確認するスタイルです。
なお、インターネット上にはANDPADの具体的な料金例を掲載している第三者サイトもありますが、公式サイトで確認できる情報ではないため、本記事では扱いません。正確な費用は、公式の問い合わせ・見積で確認するようにしてください。
ここで重要なのは、費用対効果の見方です。
単に月額が安いかではなく、自社の規模で使い切れる範囲に、手間・時間・ミス・機会損失を減らす機能がどれだけ詰まっているかで差が出ます。
⭐️コンクルーAI:小規模の会社が「使い切れる全部入り」を月1万円前後で
コンクルーAIは、見積・予算・原価・請求・施工管理・情報共有・経営ダッシュボードといった領域が最初から一つになっており、さらに見積AI・転記AI(AI-OCR)・工程表AI・案件入力AIが入力・初動・確認の工数そのものを削減します。
少人数の会社では、社長や工務担当が見積も現場も請求も兼任していることが多いですよね。その「一人で何役もこなす」働き方に対して、1プロダクト完結+AIの構成は無駄なく効きます。月額9,900円〜という公開価格で、複数ツールの併用や高額な初期投資なしに“全部入り+AI”を使えるため、小規模建設会社にとっての費用対効果は非常に高くなりやすいのが特徴です。
⭐️ANDPAD:組織規模が大きいほど、プラットフォーム統一の効果が大きい
一方ANDPADは、部署・拠点・協力会社を横断して情報を1つのプラットフォームに載せることで価値が出るサービスです。関わる人数が多いほど、「情報がどこにあるかわからない」「部署ごとにツールがバラバラ」といったロスは大きくなります。その規模の会社がANDPADで情報基盤を統一できれば、削減できる工数・ミスの総量も大きくなり、個別見積の費用に見合うリターンを出しやすくなります。
後述する導入事例でも、残業時間の削減や受発注業務の大幅な時間短縮など、組織単位での効果が数字で報告されています。
つまり、コストパフォーマンスの比較はこう整理できます。
ここまで機能とコストを見てきましたが、ここで一度コンクルーAIとANDPADそれぞれの利点・弱点を整理しておきます。
繰り返しになりますが、両者の一番の違いは「どの規模の会社を、どんな形で支えるために作られているか」です。コンクルーAIは小規模建設会社の業務全体を1プロダクト+AIで完結させる設計、ANDPADは中小から大手までを製品群の組み合わせでカバーする設計。
つまりメリット・デメリットは、ツールの優劣というより「自社の規模と体制にどちらの設計が合うか」で決まります。あくまで一般的な傾向として参考にしてください。
1)社内業務まで含めて、建設業務が1つのプロダクトで完結(オールインワン)
案件・顧客・物件管理から、見積、実行予算、原価、発注・請求、施工管理、チャット、経営ダッシュボードまで一気通貫。製品を選んで組み合わせる必要がなく、導入初日から業務全体がつながった状態で使えます。特に、見積作成や予算管理・利益管理など“社内側の業務”がリッチで、現場だけでなく事務所・経営層まで含めた運用を前提に設計されているのが特徴です。
2)4つのAIエージェントで「作業そのもの」を減らし、初動と判断を速くする
図面・写真から見積案を自動生成する見積AI、紙・PDFの見積書・請求書を自動で取り込む転記AI(AI-OCR)、見積書・図面から工程表を自動生成する工程表AI、メモ・メールから案件情報を自動入力する案件入力AI。転記・入力・段取りに取られていた時間が削減され、見積〜予算〜原価〜請求〜経営の流れを止めずに回しやすくなります。人手の限られる小規模の会社ほど、“作業そのものが減る”効果は大きくなります。
3)二重入力・転記ミスが減り、業務がつながる(統合度の高さ)
見積と予算、予算と原価、原価と請求、そして経営指標が同じデータで連動するため、別システムに同じ情報を入れ直す無駄が減ります。結果としてミスも減り、数字の見え方も揃っていきます。「担当者ごとに管理がバラバラ」「最新がどれかわからない」といった状態から脱却しやすいのは大きな価値です。
4)協力会社も巻き込んだDX(無料の専用アプリで受発注〜共有まで)
協力会社専用アプリ(利用料無料)や電子発注、チャットで社外とのやり取りまで案件単位で整理でき、FAX・メール・紙中心の運用から移行しやすい。協力会社側の追加コストがかからないため、「相手に負担をかけるから頼みにくい」という心配なく巻き込めるのがポイントです。
5)料金が公開されていて、小さく始めやすい(月額9,900円〜・14日間無料トライアル)
1名から使える公開料金と無料トライアルがあるため、「まず試して、合えば広げる」という進め方ができます。導入の意思決定に大きな稟議や複雑な見積プロセスが要らないのは、小規模の会社にとって現実的な利点です。
1)機能が豊富ゆえの習熟コスト
オールインワンでできることが多い分、最初から全部を使おうとすると迷う可能性があります。ただし、必要な範囲から使い始めて徐々に活用領域を広げるのが基本戦略。導入支援・サポートを使いながら“型”を作ることで乗り越えやすいです。
2)初期設計(マスタ整備・運用ルール作り)が必要になりやすい
全体最適を狙える分、取引先や単価、権限、運用ルールなどを整えると効果が大きくなります。逆に言えば、ここを雑にすると真価が出づらい。とはいえ、これは「業務管理の効率化」を本気で進めるツールに共通する宿命とも言えます。
3)大規模現場向けの専門機能(電子黒板・検査・遠隔臨場・BIM等)は守備範囲外
公共工事の検査対応や遠隔臨場、BIM連携といった、中堅〜大手の複雑な現場要件に応える機能は備えていません。こうした要件が必須の会社には、ANDPADのような製品群を持つプラットフォームの方が適しています。コンクルーAIはあくまで「小規模建設会社の業務全体」に最適化されたツールです。
1)経営から現場までを1つのプラットフォームに統一できる
施工管理・チャット・図面・受発注・請求管理・引合粗利管理・ANDPAD Analyticsまで、部署をまたぐ業務を同じ基盤に載せられます。部署ごと・拠点ごとにツールがバラバラな会社ほど、統一によって得られる効果は大きくなります。
2)26万社・69万人超という導入規模と、豊富な事例・情報
利用社数26万社・ユーザー69万人超(公式サイト表記)は、建設DXサービスとして群を抜く規模です。同業他社の導入事例が多数公開されており、コミュニティサイト「ANDPAD ONE」での情報発信も活発。「自社と似た規模・業種の活用例」を参考にしながら導入・定着を進めやすいのは、大きな安心材料です。
3)電子黒板・検査・遠隔臨場・BIMなど、専門的な現場要件に応える製品群
黒板付き工事写真、検査のペーパーレス化、遠隔臨場、BIM・3Dスキャン、入退場管理など、公共工事や大規模現場で求められる機能を製品として揃えています。この領域の広さは、1プロダクト型のツールにはない明確な強みです。
4)会社の成長・課題に合わせて製品を追加していける拡張性
まず施工管理とチャットから始めて、受発注、引合粗利管理、Analyticsへ――と、段階的に広げていける構成。API連携も用意されており、基幹システムとの接続まで見据えられます。組織が成長してもツールを乗り換えずに済む「伸びしろ」があります。
5)大人数・多拠点での運用を支えるサポート・導入支援体制
専門スタッフによる問い合わせ対応(電話は平日10:00〜19:00)が案内されており、組織的な導入・定着を支える体制があります。多くの企業への導入で蓄積されたノウハウも、大規模導入時の心強さにつながります。
1)料金が非公開で、費用感を事前に把握しにくい
料金は初期費用+月額+オプションで構成され、公式サイトに金額の公開はありません(要問い合わせ)。組み合わせる製品や規模によって費用が変わるため、検討には見積のやり取りが前提になります。予算の限られる小規模の会社にとっては、このプロセス自体がハードルになる場合があります。
2)マルチプロダクトゆえ、導入設計と定着の工数がかかる
「どの製品を・どの部署に・どの順で入れるか」という設計が必要で、機能が広い分、小規模な会社では持て余してしまう場合もあります。裏を返せば、導入体制を組める会社ほど真価を発揮するタイプのサービスです。
3)無料トライアルの公式記載がなく、「試してから決める」がしにくい
公式サイト上は個別デモ・見積依頼の導線が中心で、無料トライアルの記載はありません。現場で実際に触って判断したい会社は、デモの場で操作感を確かめるなど、検討の進め方を工夫する必要があります。
同じ「オールインワン」「一元管理」という言葉でも、想定している組織の規模がまったく違う――これが両者を比較するうえでの最重要ポイントです。
実際にコンクルーAIとANDPADを導入した企業の事例をいくつかご紹介します。自社と近い規模・業態の事例があると、具体的な運用イメージが湧きますよね。
ここでも、両製品の対象規模の違いがはっきり見えます。コンクルーAIは数名〜十数名規模の会社の“業務全体の効率化”で、ANDPADは十数名〜1,000名超と幅広い規模の組織の“情報基盤の統一”で成果が出ている――という傾向が読み取れます。

株式会社ラウレア建築工房(従業員1~3名、リフォーム業)
手書き・Excel・帳票ソフトで三重管理していた見積作成業務が、コンクルーAI導入で転記AIエージェント(AI-OCR)などを活用することで大幅効率化。【手書き→Excel→帳票ソフトと6時間かかっていた見積作成が、写真を撮影すれば数秒で8〜9割が自動入力され、わずか2時間に短縮】されたそうです。また、案件ごとに写真・図面・資料がクラウドで整理共有されるようになり、現場と事務の情報格差が解消。現場でも見やすくスマホで簡単に操作できることが決め手となり導入され、職人さん含めスムーズに定着しています。導入後は現場からも情報が即時共有されるようになり、情報を探すストレスが減り、小さな会社でも効率よく回せるようになったと好評です(出典:コンクルーAI導入事例)。
この事例は、“入力作業をAIで減らし、業務全体のスピードを上げる”というコンクルーAIの強みが分かりやすく出ています。
株式会社マルセイテック(従業員10~15名、外壁塗装業)
営業管理システムと施工管理システムの2つを使っていた会社がコンクルーAIに一本化。二重入力やシステム維持費の負担が大きかった課題が解消されました。【それまで月額13~14万円かかっていたシステム費用が1/3以下になり、さらに経営ダッシュボード機能で営業~現場の利益状況が一目で見えるようになった】ことで、経営判断が迅速化。転記AIエージェント(AI-OCR)による見積書取り込みなど最新テクノロジーの恩恵も受け、「営業管理と施工管理が一緒になっているシステムは、実はなかなか存在しません」と評価されており、業務フローが一つのシステムに集約されたことで大きな効率化につながったそうです(出典:コンクルーAI導入事例)。
この事例は、コンクルーAIが得意とする“社内業務(見積・予算・利益管理)まで含めた業務管理の効率化”が、コスト削減と経営スピードに直結することを示しています。
株式会社若葉HOME(従業員3〜5名、リフォーム業)
Excel中心の管理が特定の担当者1人に依存し、入力ルールもばらばらで、会社全体の売上・利益が見えにくい状態からコンクルーAIを導入。【現場からの報告書づくりが15分から5分に短縮】されるなど、日々の事務作業の負担が大きく減りました。ダッシュボードで会社全体の売上・利益をリアルタイムに把握できるようになり、経営状況の見える化も実現。発注書・請書・請求書のやりとりが電子データに置き換わったことで、協力会社との「言った言わない」も解消されました。「まさに私たちのような小規模な建設会社のための」システムだと評価されています(出典:コンクルーAI導入事例)。
ここでは、少人数の会社ほど効きやすい「属人化の解消」と「経営の数字の見える化」がポイントです。

川上塗装工業株式会社(従業員20名以下、建築外装工事)
現場写真や書類、見積情報が紙や個人PCに分散し、問い合わせが特定の担当者に集中して属人化していた同社。ANDPADの施工管理・引合粗利管理・受発注を導入し、情報をクラウドに集約しました。【受発注の作業時間が30分から5分程度に短縮され、売上を前年比102%に維持しながら週休2日制の導入を実現】。見積精度の向上やトラブル削減にもつながったそうです(出典:ANDPAD公式・導入事例)。
専門工事会社が、受発注まわりの効率化と働き方改革を同時に進めた好例です。
コープハウジングひろしま株式会社(社員約30名、リフォーム・営繕)
電話・メール・FAXと連絡手段がバラバラで、顧客情報や施工写真の保存場所もスタッフごとに異なっていた同社。ANDPADの施工管理・チャット・受発注・引合粗利管理・Analyticsを組み合わせて導入し、連絡手段と情報をプラットフォームに統一しました。【残業時間を前年比で平均25%削減(全社で月140時間以上、1人あたり月6.4時間の削減)】という成果が出ています(出典:ANDPAD公式・導入事例)。
複数製品を組み合わせて会社全体の情報基盤を作るという、ANDPADらしい活用事例です。
東亜建設工業株式会社(従業員1,000名以上、総合建設会社)
海洋土木を中心とする大手ゼネコンの同社では、部署ごとに個別に進んでいたBIM活用が属人化し、ノウハウの蓄積や人材育成が課題でした。ANDPADのBIM支援サービスを導入し、実践的な研修と実案件の支援を通じて、組織的なBIM活用体制を構築。【顧客向けのパース・3Dモデル作成が高く評価され、干渉チェック等を通じて部署間の連携も向上】したそうです(出典:ANDPAD公式・導入事例)。
ゼネコン規模の専門的なニーズにまで応えられる、ANDPADの製品群の広さを象徴する事例です。
事例を見ると、両ツールとも導入企業で確かな効果を発揮していることが分かります。
コンクルーAIは「数名〜十数名の会社が、業務全体を1つにまとめてAIで省力化する」、ANDPADは「数十名以上の組織が、製品を組み合わせて情報基盤を統一する」――同じ建設DXでも、効果の出る規模と形がはっきり違うことが読み取れますね。
もう一つ注目したいのは、成果の“質”の違いです。コンクルーAIの事例では「見積作成6時間→2時間」「報告書作成15分→5分」のように個人の作業時間そのものが減る効果が、ANDPADの事例では「残業を全社で月140時間以上削減」「受発注30分→5分」のように組織全体の運用が変わる効果が語られています。自社が先に解決したいのはどちらのタイプの課題か――事例をそんな視点で読み比べてみると、選択のヒントになるはずです。
最後に、「結局うちにはどっちが向いているの?」というポイントを整理します。
コンクルーAIとANDPADは、どちらも建設業のDXに有効なサービスですが、想定する企業規模とプロダクトの設計思想が異なるため、向いている会社がはっきり分かれます。
1)数名〜十数名規模で、業務全体を1つのツールにまとめたい会社
見積・原価・受発注・現場・経営がすべて1プロダクトで完結するため、製品の組み合わせを考える必要がありません。少人数で何役も兼任している会社ほど、「1つで全部」のシンプルさが効きます。
2)見積・予算・原価・請求まで“社内業務”を強くしたい会社
「現場は回っているが、事務・経営が詰まる」「数字が遅い・合わない」といった課題に強いです。見積から請求・粗利まで同じデータでつながるため、転記や照合の手間が減ります。
3)AIで“初動”と“入力”のムダを減らしたい会社
見積AIで初期見積のスピードを上げたい、転記AI(AI-OCR)で入力負担を減らしたい、工程表AI・案件入力AIで段取りや登録も省力化したい――「作業そのものを減らす」方向の改善を進めたい企業。営業初動や社内判断が速くなり、全体の回転数が上がります。
4)月額費用を明確にして、小さく始めたい会社
月額9,900円〜(税込10,890円)という公開料金と14日間の無料トライアルがあるため、費用と効果を確かめながら導入できます。大きな稟議や複雑な見積プロセスなしで始められるのは、小規模の会社にとって現実的です。
5)協力会社との受発注・連絡をまとめて、FAX・紙から脱却したい会社
無料の協力会社専用アプリ・電子発注・チャットで、社外を含めて情報とフローを整理できます。協力会社側の費用負担がないため、巻き込みのハードルが低いのもポイントです。
6)売上・粗利をリアルタイムで見ながら経営したい会社
案件ごとの売上・粗利がダッシュボードで見えるため、「決算まで利益がわからない」状態から抜け出せます。どんぶり勘定を卒業したい小規模の会社にフィットします。
→まとめると、コンクルーAIは「小規模建設会社が、業務全体の効率化をAIとともに1つのプロダクトで実現したい」場合に向いています。
1)数十名以上・複数部署・多拠点で運用する会社
部署や拠点をまたいで情報を1つのプラットフォームに統一する効果が、規模に比例して大きくなります。組織的な導入体制を組める会社ほど、真価を発揮します。
2)電子黒板・検査・遠隔臨場・BIMなど、専門的な現場機能が必要な会社
公共工事の検査対応や大規模現場の要件に応える製品群は、ANDPADならではの領域です。この要件がある時点で、選択肢はANDPAD側に傾きます。
3)課題に応じて製品を選び、段階的に広げたい会社
まず施工管理とチャットから始めて、受発注・引合粗利管理・Analyticsへ――と、成長や課題に合わせて拡張できます。ツールを乗り換えずに済む「伸びしろ」を重視する会社に向きます。
4)同業他社の導入事例・情報の多さを重視する会社
26万社・69万人超の導入規模があり、公開事例やコミュニティを通じて「似た会社の使い方」を参考にできます。社内を説得する材料が揃えやすいのも実務的なメリットです。
5)経営データ分析や基幹システム連携まで見据える会社
引合粗利管理・ANDPAD Analytics・API連携により、経営分析や既存基幹システムとの接続まで設計できます。情報システム部門がある規模の会社なら、この拡張性は魅力です。
6)元請として、多数の協力会社を巻き込んだ現場運営をしたい会社
受発注やチャットに協力会社も参加させ、大人数のプロジェクトを一元管理する運用に対応します。関係者が多い現場ほど、プラットフォーム統一の効果が出ます。
→まとめると、ANDPADは「中堅〜大手の建設会社が、経営から現場までの情報基盤を製品の組み合わせで作りたい」場合に向いています。
両者は「建設業のクラウド一元管理」という同じ土俵にいるように見えますが、
という、設計思想と対象規模の違いがあります。
だからこそ、選ぶべき基準は明快です。
コンクルーAIは14日間の無料トライアル、ANDPADは個別デモで実際の画面を確認できます。「現場で本当に使えるか」「自社の規模に合っているか」を確かめたうえで、自社の優先順位に合う方を選ぶと失敗しにくいでしょう。