この記事は約19分で読めます。
.png&w=3840&q=75)
監督者:白澤光純
株式会社コンクルー 代表取締役CEO
この投稿をシェアする
ChatGPTを開いても何を打てばいいかわからない——そんな町場の社長・事務担当のために、建設の仕事でそのまま使える指示文を50本集めました。見積メールも工程の連絡もKYのたたき台も督促も、◯◯を自社の言葉に置き換えてコピーするだけ。入れてはいけない情報の線引きも整理ずみです。
AI搭載
コンクルーAI
顧客管理・見積作成・原価管理・電子受発注・請求支払いなど全ての業務がコンクルーAIひとつで完結


生成AIに任せられるのは「文章を書く・整える・まとめる」仕事で、金額を決めることや安全・法令の判断は任せません。 この線引きさえ守れば、AIは町場の建設会社にとって、いちばん手間のかかる「文章まわりの事務」を肩代わりしてくれる道具になります。
ChatGPTやGemini、Claudeといったサービスを開いてはみたものの、「で、何を打てばいいんだ」で手が止まった。試しに「見積のメール書いて」と打ったら、どこの会社でも使えそうな当たり障りのない文章が返ってきて、結局ぜんぶ自分で書き直した——。そんな経験をされた方は多いのではないでしょうか。
原因は道具ではなく、指示の出し方です。以下に、建設の仕事でそのまま使える指示文を50本、場面別に並べました。文中の◯◯を自社の言葉に置き換えて、コピーして貼るだけで動きます。
プロンプトとは、AIに打ち込む指示文のことです。難しく考える必要はありません。新しく入った事務員さんに仕事を頼むときと、まったく同じだと思ってください。
たとえば、新人に「メール書いといて」とだけ言っても、まともなものは出てきませんよね。逆に「お客様に見積書を送るメール。工事名は入れて、金額は書かないで。丁寧すぎない感じで、5行くらい」と言えば、そこそこのものが出てくる。AIもこれと同じです。
うまくいくプロンプトには、だいたい次の4つが入っています。
要素 | 中身 | 例 |
|---|---|---|
役割 | 誰として書いてほしいか | あなたは建設会社の事務担当です |
状況 | いま何が起きているか | 見積書を送る/入金が遅れている |
条件 | 使ってほしい材料と守ってほしいこと | 工事名は◯◯/金額は書かない |
出力の形 | どんな形で返してほしいか | 件名と本文/表で/5行以内 |
「メールを書いて」だけだと当たり障りのない文章が返ってくるのは、この4つのうち3つが抜けているからです。逆にいえば、この4つが入った指示文を一度つくってしまえば、あとは◯◯を差し替えるだけで何度でも使い回せます。この記事の50本は、すべてその形になっています。
なお、AIを建設業のどんな仕事に使えるのかという全体像は、建設業でのAIの活用方法とは?導入のメリットと注意点、事例を解説でまとめています。この記事は、そこから一歩進んだ「実際に打ち込む文」の話です。
プロンプト集の前に、先にこちらを読んでください。ここを外すと、時短どころか大きな損をします。
生成AIに打ち込んだ内容が、そのサービス側でAIの学習データとして使われることが予定されている場合があります。個人情報保護委員会は2023年6月に、その場合には利用者の側にも個人情報保護法の規律がかかるとして、利用規約を確認したうえでサービスを使うよう注意喚起しています(出典:個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」)。とくに、個人データを第三者に提供する場合には、原則としてあらかじめ本人の同意が必要とされています。取引先の担当者名や施主の情報を、何気なく打ち込んでしまう場面は現実にありますので、ここは線を引いておいてください。
実務としては、こう考えるのが安全です。
学習に使わない設定や、業務用の契約プランを用意しているサービスもあります(2026年7月時点)。ただし条件はよく変わるので、会社として本格的に使うなら、そのつど利用規約と設定を確認してください。
生成AIは、事実と違う内容をもっともらしい文章で書くことがあります。しかも、間違いほど自信満々に見えるのが厄介なところです。
とくに、金額、日付、法令の条文、補助金の要件、資格の名称は、そのまま信じないでください。この記事の50本が「文章づくり」と「整理」に寄っているのは、そのためです。計算と法令解釈は、AIではなく自分と、税理士・社労士・行政の窓口が担当します。
AIの文章は、そのまま送れる完成品ではありません。手直しを前提にした下書きです。
会社の言い回しに直す、余計な美辞麗句を削る、事実と違う部分を消す。この最後のひと手間が、そのまま自社らしさになります。なお、生成物と著作権の関係については、文化庁が考え方を整理した資料を公開しています。既存の著作物に似たものが出てきた場合は問題になり得るとされていますので、そのまま社外に出す前に、目で読み直す習慣をつけてください(出典:文化庁「AIと著作権について」)。
50本を、仕事の流れの上に並べると次のようになります。受注前から引渡し後まで、文章が発生するところには、だいたいAIの出番があります。

場面 | 任せること | 本数 |
|---|---|---|
見積・顧客メール | 送付文、条件の文章化、 | 10本 |
工程・段取り | 遅延連絡、近隣案内、 | 8本 |
安全書類・KY・朝礼 | たたき台づくり、 | 8本 |
請求・督促・お金の連絡 | 送付文、角の立たない催促、 | 8本 |
採用・社内連絡 | 求人票、面接連絡、周知文、 | 8本 |
現場写真・報告・記録 | 説明文、日報の要約、 | 8本 |
以下の50本は、どれも次の並びで書いています。見出し(何をするプロンプトか)→「返ってくるもの」(出力の中身が1行で)→ そのすぐ下の段落がプロンプト本文です。その段落をまるごとコピーして、AIの入力欄に貼ってください。 ◯◯は自社の言葉に置き換えます。
ChatGPT、Gemini、Claudeなど、主要なサービスであればどれでも同じように動く書き方にしてあります。特定のサービス専用の書き方は使っていません。
受注前のやりとりは、文章の巧拙がそのまま印象になります。ここが10本といちばん多いのは、そのためです。
返ってくるもの:件名つきのメール本文が、丁寧版と簡潔版の2案。
あなたは建設会社の事務担当です。お客様に見積書をメールで送ります。次の条件で本文を書いてください。宛先=◯◯様、工事名=◯◯、見積書はPDFで添付済み、見積の有効期限=発行日から◯日、返事の希望=◯月◯日ごろまで。件名と本文をセットにして、丁寧な言い回しの案と、短く読みやすい案の2つを出してください。金額そのものは本文に書かないでください。
返ってくるもの:「この見積に含むもの/含まないもの」に整理された箇条書き。
あなたは建設会社の見積担当です。次のメモを、お客様が読んでわかる「本見積に含まれる工事」「本見積に含まれない工事」の2つの箇条書きに整理してください。メモ=◯◯(例:既存撤去は含む、廃材処分は含む、電気の増設は別途、近隣対応は含む)。専門用語には短いかっこ書きの説明を添えてください。あとで追加請求のもとになりそうな曖昧な表現は、「◯◯の場合は別途お見積り」と言い切る形に直してください。
返ってくるもの:追加が必要な理由と、判断をお客様に委ねる連絡文。
あなたは建設会社の現場担当です。工事の途中で追加作業が必要になりそうです。次の条件で、お客様に事前に知らせるメールを書いてください。工事名=◯◯、追加が必要な理由=◯◯(例:解体したら下地が傷んでいた)、そのまま進めた場合に起こりうること=◯◯、対応の選択肢=◯◯と◯◯、返事がほしい期限=◯月◯日。金額は「別途お見積りします」とだけ書き、具体的な数字は入れないでください。不安をあおる表現は避け、事実と選択肢を淡々と伝える文にしてください。
返ってくるもの:値上げの背景説明と、お願いの言葉が入った案内文。
あなたは建設会社の経営者です。資材の仕入価格が上がったため、お客様に価格の見直しをお願いする案内文を書いてください。対象=◯◯(例:鋼材、木材)、いつから=◯月ごろから、これまでどう吸収してきたか=◯◯、今後の対応=◯◯。数字は入れず、事実と経緯だけで説明してください。言い訳がましくならず、お願いする立場としての誠実さが伝わる文章にしてください。長さはA4半分ほどで。
返ってくるもの:催促に聞こえない、やわらかいフォローのメール。
あなたは建設会社の営業担当です。◯月◯日にお客様へ見積書をお送りしましたが、まだお返事をいただけていません。次の条件で、催促に聞こえないフォローのメールを書いてください。工事名=◯◯、経過日数=◯日、こちらから提供できる情報=◯◯(例:別の仕様のご提案、似た工事の写真)、相手が迷っていそうな点=◯◯。急かす表現は使わず、「検討材料が足りていないなら出します」という姿勢の文にしてください。
返ってくるもの:お礼と、次の予定を決めるための候補日提示メール。
あなたは建設会社の担当者です。本日、お客様の現場を調査しました。次の条件でお礼のメールを書いてください。現場=◯◯、見て気づいたこと=◯◯、見積提出の予定=◯月◯日ごろ、次の打合せの候補日=◯月◯日・◯月◯日・◯月◯日。気づいた点は「調査時点で確認できた範囲」と断ったうえで書いてください。全体で3〜5行の短いメールにしてください。
返ってくるもの:値引きの求めに、仕様で調整する提案を返す文面。
あなたは建設会社の経営者です。お客様から「もう少し安くなりませんか」と言われました。次の条件で返信の下書きを書いてください。工事名=◯◯、見積から外せない項目=◯◯(例:安全対策、下地処理)、仕様を変えれば調整できそうな項目=◯◯と◯◯、こちらが守りたい姿勢=品質を落とす値引きはしない。金額は書かず、「◯◯の仕様を変えるとご予算に近づけられます」という提案の形にしてください。断りの文ではなく、一緒に落としどころを探す文にしてください。
返ってくるもの:気持ちよく引き下がりつつ、次につながる短いメール。
あなたは建設会社の営業担当です。お客様から「今回は他社にお願いすることにしました」と連絡がありました。次の条件で返信を書いてください。工事名=◯◯、やりとりの期間=◯か月、伝えたいこと=今回のお礼と、今後も相談してもらえるとうれしいということ。理由を問い詰める表現や、他社を下げる表現は入れないでください。全体で5行以内の短い文にしてください。
返ってくるもの:受付の連絡と、次に必要な情報を聞き出す質問リスト。
あなたは建設会社の事務担当です。ホームページの問い合わせフォームから相談が届きました。次の条件で一次返信を書いてください。相談内容=◯◯(例:外壁の塗り替えを検討したい)、こちらの対応方針=現地を見てから見積、返信までの目安=◯営業日以内。返信の後半に、見積のために聞いておきたいことを3〜5個の質問リストとして入れてください。質問は専門用語を使わず、お客様が答えやすい聞き方にしてください。
返ってくるもの:仕様を選んだ理由を、素人にわかる言葉で説明した文章。
あなたは建設会社の担当者です。見積書に添える説明メモを書いてください。工事名=◯◯、採用した仕様や工法=◯◯、その理由=◯◯(例:この下地の状態だと、安い工法では数年で浮いてくるため)、あえて採用しなかった選択肢=◯◯とその理由。専門用語はできるだけ使わず、使う場合はかっこ書きで一言説明してください。宣伝ではなく、判断の材料としての説明にしてください。長さは400字程度で。
工期が動いたときの連絡は、早さがすべてです。文面で悩んで半日置いてしまうより、たたき台を30秒で出して直したほうが、相手の心証は良くなります。
返ってくるもの:お詫び・理由・新しい日程・今後の対応が入った連絡文。
あなたは建設会社の現場担当です。工事が予定より遅れています。次の条件でお客様への連絡文を書いてください。工事名=◯◯、当初の完了予定=◯月◯日、新しい完了予定=◯月◯日、遅れの理由=◯◯、遅れによってお客様に影響すること=◯◯、こちらの対応=◯◯。言い訳が長くならないよう、お詫び→事実→新しい日程→今後の対応、の順に組み立ててください。
返ってくるもの:同じ内容を、施主向けの丁寧文と職人向けの短文の2つで。
明日◯月◯日に予定していた◯◯工事を、雨のため◯月◯日に延期します。この連絡を2種類の文章にしてください。1つ目はお客様向けで、延期の理由と新しい日程、当日の立ち会いの要否を丁寧に書いた文。2つ目は職人さん向けで、チャットにそのまま貼れる3行以内の短い連絡文にしてください。集合時間=◯時、場所=◯◯、持ち物の変更=◯◯を含めてください。
返ってくるもの:ポストに入れられる、A4一枚のお知らせ文。
あなたは建設会社の担当者です。近隣にお配りする工事のお知らせ文を書いてください。工事場所=◯◯、工事の内容=◯◯、期間=◯月◯日〜◯月◯日、作業時間=◯時〜◯時、音やほこりが出そうな時期=◯◯、車両の出入り=◯◯。連絡先の担当者名と電話番号は空欄のままにしてください。A4一枚に収まる長さで、見出しと箇条書きを使い、高齢の方が読んでもわかる言葉にしてください。
返ってくるもの:日時・範囲・持ち物・注意点が抜けていない依頼文。
あなたは建設会社の工事担当です。協力会社に作業を依頼する連絡文を書いてください。現場=◯◯、作業内容=◯◯、日時=◯月◯日◯時から、入場方法=◯◯、駐車場=◯◯、必要な資格や装備=◯◯、こちらが用意するもの=◯◯、先方に用意してほしいもの=◯◯、当日の連絡先=空欄のまま。読み飛ばされないよう箇条書き中心にして、最後に「不明点があれば前日までにご連絡ください」と入れてください。
返ってくるもの:曜日ごとに1〜2行にまとまった、貼り付け用の予定表。
次のメモを、職人さん向けの週間予定に整理してください。メモ=◯◯(日付、現場名、作業内容、人数を思いつくまま書きます)。出力は月曜から日曜まで並べ、1日あたり「現場名/作業/集合時間/人数」を1〜2行で書いてください。人数が足りていない日と、指示が曖昧な箇所があれば、最後に「確認が必要な点」としてまとめてください。メモにない情報は補わないでください。
返ってくるもの:決まったこと・保留・誰がいつまでにやるかの3分割。
次の打合せメモを整理してください。メモ=◯◯(箇条書きでも、話した順に書いたメモでもかまいません)。出力は3つに分けてください。1つ目は「決まったこと」、2つ目は「保留・持ち帰り」、3つ目は「やること」で、やることには担当と期限を付けてください。担当や期限がメモに書かれていない項目は、勝手に補わず「担当未定」「期限未定」と書いてください。
返ってくるもの:抜けていそうな段取りの指摘と、確認すべき質問リスト。
あなたは経験のある工事担当者です。次の段取りを見て、抜けていそうなことを指摘してください。工事内容=◯◯、現場の条件=◯◯(例:前面道路が狭い、上階に居住者あり)、いまの段取り=◯◯。指摘は「手配もれ」「近隣や第三者への配慮」「後工程への影響」の3つの観点に分けてください。最後に、こちらが現場で確認すべきことを質問の形で5つ挙げてください。推測で断定せず、確認を促す書き方にしてください。
返ってくるもの:写真に添える、今週やったこと・来週やることの報告文。
あなたは建設会社の現場担当です。お客様への週次の進捗報告メールを書いてください。工事名=◯◯、今週やったこと=◯◯、来週やること=◯◯、添付する写真の内容=◯◯、お客様に判断してほしいこと=◯◯(なければ「特になし」)、現時点の完了予定=◯月◯日。専門用語は避け、全体を10行以内に収めてください。最後に、判断してほしいことの返事の期限を書いてください。
工程まわりをAIやツールでどこまで巻き取れるかは、施工管理でのAIの活用方法|導入の方法とメリット、効果を徹底解説でも整理しています。
この章はとくに線引きが大事です。ここでAIに任せるのは「たたき台づくり」と「読みやすく整えること」まで。危険の見落としがないかの判断と、書類の内容についての責任は、AIではなく会社と現場の人にあります。出てきたものをそのまま提出しないでください。
返ってくるもの:作業ごとの想定される危険と対策の候補が並んだ表。
あなたは建設現場の安全担当です。次の作業について、KY活動で話し合うための「危険の候補」を挙げてください。作業内容=◯◯、場所と条件=◯◯(例:2階外部足場、前日は雨、気温は◯度)、人数と経験=◯◯、使う機械や工具=◯◯。出力は表にして、「想定される危険」「その原因」「考えられる対策」の3列で10行ほど書いてください。最後に、これは話し合いのたたき台であり、実際の危険源はその日の現場で確認する必要がある、という注意書きを付けてください。
返ってくるもの:1分で話せる、その日の作業に合った安全の話が3案。
明日の朝礼で話す、安全に関する短い話を3案つくってください。作業内容=◯◯、季節と天候=◯◯、現場の特徴=◯◯(例:来客が多い、通学路に面している)、話す時間=1分。それぞれ「今日いちばん気をつけること」を1つに絞ってください。説教くさくならないよう、具体的な場面が浮かぶ言い方にしてください。専門用語は使わないでください。
返ってくるもの:番号つきで、動作が1つずつに分かれた手順の文章。
次の作業手順を、現場で読んでわかる文章に整えてください。手順のメモ=◯◯。整えるときのルールは3つです。1つの手順には動作を1つだけ入れる、主語と使う道具をはっきり書く、危険がある手順には行の頭に「注意」と付ける。手順の順番や内容は変えず、書き方だけを直してください。判断に迷う箇所があれば、勝手に補わずに「要確認」と付けてください。
返ってくるもの:話す順番と所要時間の目安が入った進行メモ。
新しく現場に入る職人さんへの説明の骨子をつくってください。現場=◯◯、工事内容=◯◯、この現場に特有の注意点=◯◯(例:前面道路が狭い、上下作業がある、近隣に病院がある)、説明できる時間=◯分。出力は「話す順番/項目/所要時間の目安/伝える要点」の表にしてください。最後に、聞いた人に確認する質問を3つ付けてください。あわせて、法令で決められた項目の網羅は保証できないので自社の様式と照らして確認するように、という注意書きも入れてください。
返ってくるもの:いつ・どこで・何が起きて・なぜ、が整理された報告文。
次の話を、ヒヤリハット報告の文章にしてください。話=◯◯(口で説明するように、思い出した順で書いてかまいません)。出力は「発生日時」「場所」「作業内容」「何が起きたか」「けがや物損の有無」「そのときどうしたか」「なぜ起きたと考えられるか」「今後の対策案」の項目に整理してください。話に出てこない項目は推測せず「記載なし」としてください。個人を責める書き方にはしないでください。
返ってくるもの:関係者にすぐ回せる、事実だけを書いた短い第一報。
次の状況を、社内に回す第一報の文章にしてください。状況=◯◯。出力は10行以内で、「いつ」「どこで」「何が起きたか」「けがの有無」「現在の状況」「これから行うこと」「連絡した先」の順に、事実だけを書いてください。原因の推測や責任の所在は書かないでください。最後に「続報は◯時ごろに出します」と入れてください。
返ってくるもの:現場の掲示とチャットに使える、短い呼びかけ文が2種類。
現場の職人さん向けに、◯◯(暑さ、または寒さ)への注意を呼びかける短い文を書いてください。時期=◯月、作業=◯◯、現場の環境=◯◯(例:屋根の上、風通しの悪い室内)、会社が用意しているもの=◯◯(例:休憩場所、飲み物)。出力は、掲示用の5行以内の文と、チャット送信用の2行の文の2種類。命令口調ではなく、体調が悪いときに言い出しやすい雰囲気になる言い方にしてください。
返ってくるもの:提出物・期限・担当が一覧になった、抜け漏れ確認の表。
次の依頼文を、提出物の一覧表に整理してください。依頼文=◯◯(届いた案内文を、社名や個人名を伏せたうえで貼ります)。出力は「提出物の名前」「期限」「提出先と方法」「必要な添付」「依頼文に書かれていない不明点」の5列の表にしてください。書かれていないことは推測で埋めず、不明点の列に質問の形で書いてください。
この章では、金額や消費税の計算はAIにさせません。任せるのは「言いにくいことを、角が立たない文にする」ところまでです。数字は、自分の手で書き足してください。
返ってくるもの:請求書に添える、事務的すぎない送付メール。
あなたは建設会社の事務担当です。請求書をメールで送ります。次の条件で本文を書いてください。宛先=◯◯様、工事名=◯◯、請求書はPDFで添付済み、支払期日=◯月◯日、振込先は請求書に記載のとおり。件名と本文をセットで、5行程度の簡潔な文にしてください。金額は本文に書かないでください。
返ってくるもの:行き違いの可能性を前提にした、やわらかい確認メール。
あなたは建設会社の事務担当です。支払期日を過ぎても入金が確認できません。次の条件で、一度目の確認メールを書いてください。工事名=◯◯、支払期日=◯月◯日、経過日数=◯日、これまでの取引=◯◯(例:長く続いている、今回が初めて)。相手のミスと決めつけず、「行き違いでしたら申し訳ありません」という前提で書いてください。金額は書かず、請求書の番号と日付で特定する形にしてください。
返ってくるもの:一度目より一段強く、しかし関係を壊さない催促文。
一度目の確認メールを◯月◯日に送りましたが、返事も入金もありません。次の条件で二度目の連絡文を書いてください。工事名=◯◯、支払期日=◯月◯日、一度目の連絡=◯月◯日、今回お願いすること=◯月◯日までに入金予定日を返事してもらうこと。感情的な言葉や、法的手段をほのめかす表現は使わないでください。事実の経過を時系列で並べ、期限をはっきりさせた文にしてください。
返ってくるもの:条件変更のお願いと、その理由を伝える相談文。
あなたは建設会社の経営者です。取引先に支払条件の見直しをお願いします。次の条件で相談の文章を書いてください。相手=◯◯、現在の条件=◯◯(例:月末締めの翌々月末払い)、お願いしたい条件=◯◯、理由=◯◯(例:材料の先払いが増え、資金繰りの山が重なるため)、いつから=◯月から。要求ではなく相談として切り出し、相手側の事情も聞く姿勢を入れてください。金額や率は書かないでください。
返ってくるもの:値上げの申し入れを、取引を続ける前提で伝える文書。
あなたは建設会社の経営者です。元請に単価の見直しをお願いする文書を書いてください。相手=◯◯、対象=◯◯(例:◯◯工事の人工単価)、これまでの経緯=◯◯、上がっている費用=◯◯(例:材料費、燃料費、社会保険料、賃上げ)、希望する時期=◯月から。具体的な金額や率は書かず、話し合いの場を設けてほしいという結びにしてください。長く取引を続けたいという姿勢が伝わる文にしてください。
返ってくるもの:追加分の経緯を整理し、精算をお願いする文面。
追加工事の精算をお願いする文章を書いてください。工事名=◯◯、追加になった内容=◯◯、追加が決まった経緯=◯◯(例:◯月◯日の現場打合せで口頭の依頼を受けた)、そのときの記録=◯◯(例:写真、チャットのやりとり)、お願いすること=精算の手続きを進めてもらうこと。相手を責めず、事実の経過を時系列で整理する形にしてください。金額は書かず「別途、精算のお見積りをお送りします」としてください。
返ってくるもの:言い出しにくい相談を、感情を抜いて切り出す文面。
取引先に、支払いまでの期間が長いことについて相談を切り出す文章を書いてください。相手=◯◯、現在の状況=◯◯、こちらの事情=◯◯(例:外注先への支払いが先に来る)、お願いしたいこと=◯◯(例:一部を先に支払ってもらえないか)。まず相手の事情を尋ねる形から入り、こちらの希望は後半に短く書いてください。取引を打ち切られる不安が透けない、落ち着いた文にしてください。
返ってくるもの:入金確認の連絡に、次の相談を自然に添えた短文。
入金の確認ができたお礼のメールを書いてください。工事名=◯◯、入金確認日=◯月◯日、今後の予定=◯◯(例:◯月に予定している◯◯工事の件)。全体で3〜5行の短い文にして、お礼を主にし、次の相談は最後に一言だけ添える形にしてください。売り込みの調子にならないようにしてください。
人が採れない、辞められる。ここも文章の力が効く場所です。とくに求人票は、書き方ひとつで応募数が変わります。
返ってくるもの:仕事内容・条件・求める人が埋まった求人文の下書き。
あなたは建設会社の採用担当です。求人票の下書きを書いてください。職種=◯◯、仕事内容=◯◯、勤務地と現場の範囲=◯◯、勤務時間=◯◯、休日=◯◯、給与の形=◯◯、必要な資格=◯◯、あるとよい経験=◯◯、会社の特徴=◯◯、教育体制=◯◯。給与や待遇の数字は空欄のままにしてください。誇張した表現は使わず、入社後に「話が違う」と言われないよう、実際の働き方が想像できる書き方にしてください。
返ってくるもの:業界の内輪の言い方を、未経験者に伝わる説明に直した文。
次の仕事内容の説明を、この業界を知らない人でもわかる言葉に書き直してください。元の文=◯◯。専門用語は残してかまいませんが、初めて見る人向けにかっこ書きで一言の説明を足してください。1日の流れが想像できるように、朝から夕方までの動きを3〜5行で足してください。事実を変えたり、実際にはやらない仕事を足したりしないでください。
返ってくるもの:候補日と当日の持ち物が入った、丁寧な案内メール。
応募者に面接の日程を案内するメールを書いてください。候補日=◯月◯日・◯月◯日・◯月◯日(いずれも◯時から)、場所=◯◯、所要時間=◯分、持ち物=◯◯、服装=◯◯。住所と当日の連絡先は空欄のままにしてください。堅くなりすぎず、初めて来る人が不安にならない案内にしてください。最後に、都合が合わない場合の連絡方法を書いてください。
返ってくるもの:採用と不採用、2通りの連絡文の下書き。
面接した応募者への連絡文を2通り書いてください。1つ目は採用の連絡で、入社日の相談と、次に必要な手続きの案内を入れてください。2つ目は不採用の連絡で、理由には触れず、応募と時間をいただいたことへのお礼を中心にした短い文にしてください。どちらも相手の人格を評価する表現は使わないでください。会社名や担当者名は空欄のままにしてください。
返ってくるもの:読み飛ばされない、短くて具体的な周知の文章。
社内に周知する連絡文を書いてください。伝えたいこと=◯◯、いつから=◯月◯日から、対象=◯◯、なぜそうするのか=◯◯、守られないと起きること=◯◯、質問先=◯◯。出力は、チャットに貼れる5行以内の文と、掲示用に少し詳しく書いた文の2種類。命令口調にせず、理由が先に来る組み立てにしてください。
返ってくるもの:難しい説明文を、現場の人向けに言い換えた文章。
次の説明文を、現場で働く人が読んでわかる言葉に書き直してください。元の文=◯◯(社内規程や制度の案内文を、個人名を伏せたうえで貼ります)。ルールは3つです。1文を短くする、専門用語にはかっこ書きで説明を足す、自分に関係があるかどうかが最初の3行でわかるようにする。元の文に書かれていない内容を足さないでください。解釈が分かれそうな箇所は、書き換えずに「要確認」と印を付けてください。
返ってくるもの:同じ内容の伝え方が、強さ違いで3パターン。
次のことを本人に伝えたいのですが、言い方に迷っています。伝えたいこと=◯◯、相手=◯◯(例:長く働いてくれているベテラン)、これまでの経緯=◯◯、こちらが望む変化=◯◯。同じ内容を3つの言い方で書いてください。1つ目はやわらかく、2つ目は普通に、3つ目ははっきりと。それぞれ、相手の人格ではなく行動と事実に絞って伝える形にしてください。最後に、伝える場面(その場で言うか、後で個別に言うか)の助言を一言添えてください。
返ってくるもの:時間配分つきの進行表と、決めるべきことの一覧。
次の会議のアジェンダをつくってください。会議の目的=◯◯、参加者=◯◯、時間=◯分、話したいこと=◯◯(思いつくまま並べます)。出力は「時間配分/議題/その場で決めること/持ち帰ること」の表にしてください。決めることと、共有するだけのことを分けてください。最後に、時間が足りない場合に削る候補も挙げてください。
写真そのものを読み取れるサービスもありますが、ここでは「写真の内容を自分で一言メモして渡す」前提にしています。そのほうが、どのサービスでも同じように動くからです。
返ってくるもの:写真に添えるキャプションが、記録用と施主向けの2案。
現場写真に添える説明文を書いてください。写っているもの=◯◯、撮影日=◯月◯日、工事名=◯◯、この写真で伝えたいこと=◯◯(例:下地の傷み具合、施工後の仕上がり)。出力は2案。1案目は社内の記録用で、事実を簡潔に。2案目はお客様向けで、なぜこの作業が必要かが一言でわかるように。どちらも1〜2行にしてください。
返ってくるもの:ばらばらのメモが、読める日報の文章に。
次のメモを日報の文章にしてください。メモ=◯◯(現場名、作業、人数、天候、気づいたことを思いつく順に書きます)。出力は「本日の作業」「人員と時間」「明日の予定」「連絡事項・気づいた点」の4項目に整理してください。メモにないことは書き足さず、書かれていない項目は「記載なし」としてください。文体は簡潔なです・ます調で。
返ってくるもの:期間中の進捗と課題が要約された報告文。
次の日報をまとめて、月次の報告文にしてください。日報=◯◯(複数日分をまとめて貼ります)。出力は「今月やったこと」「進んだところ」「遅れているところとその理由」「来月の予定」「相談したいこと」の5項目にしてください。日報に出てくる事実だけを使い、推測での評価や、原因の決めつけを書かないでください。長さはA4半分ほどで。
返ってくるもの:ビフォーアフターの違いを、素人にわかる言葉で説明した文。
施工前と施工後の違いを説明する文章を書いてください。施工前の状態=◯◯、行った作業=◯◯、施工後の状態=◯◯、この工事で防げること=◯◯。専門用語を避け、住まい手の生活にどう関係するかがわかる書き方にしてください。効果を大げさに書かないでください。長さは200字程度で。
返ってくるもの:工事の概要と、引渡し後の注意点が入った報告文。
完工報告書に載せる文章を書いてください。工事名=◯◯、期間=◯月◯日から◯月◯日、実施した工事の内容=◯◯、途中で変更した点=◯◯、お客様に知っておいてほしい使い方や注意=◯◯、次の点検やお手入れの目安=◯◯。保証や耐用年数について、ここに書いた事実以外のことを付け足さないでください。項目ごとに見出しを付けてください。
返ってくるもの:まず受け止めて、確認の日程を決めるための返信文。
引渡し後のお客様から不具合の連絡がありました。次の条件で一次返信を書いてください。工事名=◯◯、引渡し日=◯月◯日、連絡の内容=◯◯、こちらの対応方針=現地を確認してから判断する、確認に伺える候補日=◯月◯日・◯月◯日。原因や責任、費用の負担については触れず、「まず確認に伺う」ことに絞ってください。言い訳や、施工に問題はないという断定を入れないでください。
返ってくるもの:お礼が主で、紹介のお願いを最後に一言添えた文。
工事が終わったお客様へのお礼の手紙を書いてください。工事名=◯◯、期間=◯◯、印象に残ったこと=◯◯(例:打合せで細かく相談に乗っていただいた)、今後の点検の案内=◯◯。手紙の8割は、お礼と、これからも困ったら連絡してほしいということに使ってください。知り合いに紹介してほしいというお願いは、最後に一言だけ添えてください。売り込みの調子にならないようにしてください。
返ってくるもの:高評価と低評価、2通りの返信文の下書き。
いただいた口コミへの返信を書いてください。口コミの内容=◯◯、事実関係についてこちらが把握していること=◯◯。返信は2案つくってください。1案目は、評価してもらえた点にお礼を伝える短い文。2案目は、指摘を受けた場合に、反論せず事実確認と改善の姿勢を伝える文。どちらも個人が特定できる内容には触れず、5行以内にしてください。事実と違う指摘であっても、公開の場で言い争う書き方はしないでください。
50本をそのまま使っても、期待した文章が出てこないことはあります。そういうときは、次の3つを順に試してください。だいたいこれで直ります。
いちばん多い原因は、条件の書き足りなさです。「もっと短く」「専門用語を使わないで」「◯◯という言葉は使わないで」「相手は60代の施主です」。思いついた注文を、そのまま日本語で足してください。一度で完成させようとせず、2〜3往復のやりとりで詰めるほうが早く終わります。
言葉で説明するより、見本を1つ見せるほうが速いことがあります。過去に自分が書いて評判のよかったメールを貼って、「この書き方に合わせて、今回の件で書いてください」と頼む。文体や言い回しの好みは、こうやって伝えるのが確実です。
「工程表をつくって」のような大きな依頼は、うまくいきません。「まず項目を洗い出して」→「それを順番に並べて」→「表にして」と、3回に分けて頼むと精度が上がります。人に仕事を振るときと同じで、一度に全部を任せるほど雑になります。
ここまで50本を紹介しておいて言うのもなんですが、この使い方には天井があります。
理由は2つです。1つは、プロンプトが個人技で終わること。社長のパソコンの中だけに良い指示文が貯まっていって、事務員さんや現場監督には広がらない。もう1つは、自社のデータとつながっていないこと。AIは、御社の見積の相場も、去年のあの現場の原価も、いま動いている工程も知りません。だから毎回、こちらが◯◯を手で埋めるしかない。
つまりコピペ運用は、「文章を書く手間」は減らせても、「情報を探して転記する手間」は減らせません。そこから先を減らすなら、業務データそのものを持っている仕組み側にAIを載せる話になります。建設業向けのコンクルーAIのように、見積や原価のデータを持ったうえでAIを使う形もありますが、まずはこの50本で「AIに任せられる仕事の感覚」をつかむのが先です。順番を飛ばしてツールから入ると、たいてい使われずに終わります。
ツール選びまで含めた全体像は、建設業の業務管理を効率化するには?ツールの選び方・費用と、AIで人を増やさず回す方法にまとめてあります。
2026年7月時点では、主要なサービスに無料で使える範囲が用意されています。この記事のプロンプトは文章づくりが中心なので、無料の範囲でも動くものがほとんどです。ただし、料金や使える機能はよく変わります。会社として使うなら、そのつど各社の公式ページで最新の条件を確認してください。
お客様の名前・住所・電話番号などの個人情報は、入力しないのが基本です。入力した内容が学習に使われることが予定されている場合、利用者の側にも個人情報保護法の規律がかかるとされています(出典:個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」)。◯◯のまま指示を出して、出てきた文章に自分で本当の名前を書き足す。この手順なら安全です。
おすすめしません。AIの出力は下書きです。会社の言い回しに直す、事実と違う部分を消す、余計な飾りを削る。この3つを通してから送ってください。とくに金額・日付・工事名は、目で見て確認する対象です。クレームや不具合への返信のように、相手が感情的になっている場面では、送信前に一晩置くくらいでちょうどよいと思います。
この記事のプロンプトは、どのサービスでも同じように動く書き方にしてあります。優劣を決めるより、まずは1つ選んで3か月使ってみるほうが実になります。強いて基準を挙げるなら、すでに社内で使っているメールや表計算のサービスと同じ会社のものを選ぶと、後々つなげやすいことが多いです。
50本を一度に覚える必要はありません。今週やることは、次の3本だけで十分です。
この3本を1週間まわしてみて、「思ったより使える」と感じたら、そのとき残りの47本を見に来てください。◯◯を自社の言葉に置き換えて保存しておけば、来月にはあなたの会社専用のプロンプト集になっています。
最後にもう一度だけ。入れてはいけないのは個人情報と金額、確かめずに信じてはいけないのは数字と法令、そして最後に文章の責任を持つのは人です。この3つを守れば、生成AIは事務作業のいい相棒になります。