この記事は約7分で読めます。
.png&w=3840&q=75)
監督者:白澤光純
株式会社コンクルー 代表取締役CEO
この投稿をシェアする
外壁や塗装面に針で刺したような小さな穴がぽつぽつと空いていることに気づいたことはありませんか。それがピンホールです。 一見すると目立たないため「このくらいなら大丈夫では?」と感じる方も多いかもしれませんが、放置すると耐久性や防水性に影響を及ぼす可能性があります。 本記事では、ピンホールの基本的な仕組みから発生原因、放置するリスク、見つけたときの正しい対処法、そして信頼できる塗装業者の選び方まで詳しく解説します。
AI搭載
コンクルーCloud
顧客管理・見積作成・原価管理・電子受発注・請求支払いなど全ての業務がコンクルーCloudひとつで完結

まず、ピンホールの定義を解説します。

外壁塗装におけるピンホールとは、塗装後の外壁表面に現れる、針先で突いたような非常に小さな穴を指します。
外壁に点状の穴がぽつぽつと見られる点が特徴です。大きなひび割れや剥がれとは異なり、よく見なければ気づかないほど小さいため、施工直後には見過ごされることもあります。発生数はケースによって異なり、数カ所だけ見られる場合もあれば、同じ面に多数集中することも珍しくありません。
また、一般的にピンホールという言葉は塗装以外にも印刷物や焼き物など、さまざまな分野で使われています。
配管におけるピンホールとは、給水や給湯に使われる配管に針で突いたようなごく小さな穴が生じ、水が漏れ出す現象を指します。
住宅内の配管には、塩化ビニル管や鉄管、ポリブテン管、銅管などさまざまな種類がありますが、ピンホールの発生は、主に給湯用の銅管で起こります。
配管のピンホールによる水漏れを放置すると、壁内部や床下で被害が拡大し、周囲の住戸や共用部分にまで影響が及ぶ恐れがあります。結果として修理範囲が広がり、費用の増大や建物の資産価値低下につながる可能性もあるため、早期対応が重要です。
ピンホールが発生する主な原因は、次のとおりです。
それぞれを分かりやすく解説します。
外壁塗装でピンホールが発生する原因として、塗膜の乾燥が不十分な状態で次の工程に進んでしまうケースが多いです。
外壁塗装は下塗り・中塗り・上塗りの三工程を重ねて行いますが、それぞれの塗膜が規定時間どおりに乾いていなければ、本来の性能は発揮されません。
乾ききっていない塗膜の上に塗り重ねると、内部に残った水分や空気が閉じ込められ、後から乾燥する過程で外側の塗膜を押し上げます。その結果、塗膜表面に小さな穴が開き、ピンホールとして現れるのです。
工期を優先した施工をしている現場では、このような乾燥不足が起こりやすいといえます。
塗料は、メーカーが定めた基準に従って水やシンナーで希釈して使用することが前提です。
そのため、希釈が不適切な場合や塗布量の管理が不十分な場合には、ピンホールの発生リスクが高まります。希釈しすぎた塗料は粘度が低下し、塗装中に空気を巻き込みやすくなります。一方で、濃すぎる塗料や必要以上の厚塗りは、塗膜内部の乾燥を妨げ、結果として内部と表面の乾燥差を生みます。
塗料の状態は気温や湿度によっても変わるため、現場状況に応じた微調整ができるかどうかが、仕上がりの良し悪しを左右します。
外壁塗装は、施工時の気温や湿度といった環境条件の影響を強く受ける工事です。
気温が高すぎる場合、塗膜の表面だけが急激に乾燥し、内部との乾燥速度に差が生じやすいです。この状態では、内部の水分や空気が抜けきれず、ピンホールが発生してしまいます。一方で、気温が低すぎる環境では塗料自体が乾きにくく、規定時間を守っていても十分な乾燥が得られないことがあります。
施工時期や作業時間帯を適切に判断せずに塗装を行うと、塗膜不良につながる恐れがあるため注意が必要です。
塗装前の下地処理が不十分な場合も、ピンホールが発生する大きな要因です。
外壁表面に汚れや砂ぼこり、油分などが残ったまま塗装すると、塗料が下地に密着せず、微細な隙間が生じてしまいます。また、外壁にひび割れや小さな穴、下地の凹凸(いわゆる巣穴)がある状態で塗装を行うと、それらが乾燥後にピンホールとして表面化することがあります。
高圧洗浄や補修、ケレン作業(表面の塗膜や錆の除去)といった下地調整は、見えにくい工程ですが、塗装の品質と耐久性を左右する重要な作業です。
使用する塗装器具や施工技術の差も、ピンホール発生に影響します。
ローラーや刷毛が塗料に適していなかったり、スプレーガンの内部に汚れや油分が残っていた場合、塗料の状態が不安定になり、空気を含みやすいです。特にスプレー工法では、噴射圧力や距離、動かし方などに一定の技術が求められます。操作が適切でないと、塗膜が均一に形成されず、ピンホールが生じる原因となります。
施工経験や工程管理が不足している現場では、こうした要因が重なりやすい点に注意が必要です。
ピンホールを放置するリスクは、次のとおりです。
それぞれを詳しく解説します。
ピンホールが発生している箇所では、塗膜が完全に連続しておらず、外壁材が外部環境に直接さらされやすい状態です。
そのため、雨水や結露、水蒸気などが微細な穴から外壁内部へ侵入してしまいます。侵入した水分は、外壁材の裏側や下地部分に滞留し、乾燥しにくい環境を作ります。こうした状態が続くと、下地材の劣化が進行し、外壁の健全性が徐々に損なわれていく可能性が高いです。
ピンホールは小さくても、水分の通り道となる点が大きなリスクといえます。
ピンホールから侵入した水分は、塗膜内部に滞留し、外気温の変化による影響を直接受けます。特に寒暖差のある環境では、水分が膨張と収縮を繰り返し、塗膜に余分な力が加わります。
この影響により、塗膜が下地から浮いたり、部分的に剥がれたりすることがあります。一度剥離が起こると、その周囲にも負荷がかかりやすく、健全だった箇所まで劣化が広がるケースも少なくありません。ピンホールは小さな欠陥に見えても、塗膜トラブルの起点になりやすい点に注意が必要です。
また、ピンホールがある状態ではその保護機能が部分的に失われます。局所的な劣化が進むことで塗膜全体のバランスが崩れ、想定より早く塗装性能が低下するおそれがあります。その結果、本来の耐用年数を迎える前に再塗装や補修が必要になってしまう点もデメリットといえるでしょう。
ピンホールを通じて侵入した水分が外壁内部にとどまると、下地材や構造部の周辺環境に影響を与えてしまいます。
湿気が抜けにくい状態が続くと、外壁内部の環境が不安定になり、建物全体の耐久性に間接的な影響を及ぼす可能性が高いです。
また、外壁内部に湿気がこもることで将来的に補修範囲が広がるケースも考えられます。表面上は小さな不具合でも、内部では影響が進行している場合がある点に注意が必要です。
ピンホールが点在した外壁は、構造的な問題が表面化していなくても見た目の印象を大きく損ねます。
外壁の仕上がりは建物全体の印象を左右するため、ポツポツと穴が見える状態は「劣化している」「施工品質が低い」と受け取られやすいです。
住宅の外観は資産価値や評価にも影響するため、ピンホールを放置することは、結果として建物の価値低下につながる点もデメリットといえます。
ピンホールを見つけた場合、自分で補修しようとするのはおすすめできません。見た目は小さな穴でも、内部では塗膜の浮きや下地の劣化が進行している可能性があるため、正確な判断には専門的な知識と経験が必要であるためです。ピンホールを見つけたときの正しい対処法は、次のとおりです。
それぞれを解説します。
外壁にピンホールを見つけた場合、最初に行うべきことは施工を担当した業者へ連絡し、専門的な視点で状態を確認してもらうことです。
ピンホールは、前述のとおり施工時の乾燥条件や気温・湿度など、ある程度避けられない要因で生じることもあれば、塗装工程や下地処理に起因するケースもあります。
そのため、見た目だけで「問題がある」「施工不良だ」と判断することは適切ではありません。専門業者であれば、発生位置や数、集中度などを踏まえ、塗膜性能や耐久性に影響があるかどうかを総合的に判断できます。
連絡する際には、該当箇所を写真で記録しておくことで、状況説明が正確になり、確認作業もスムーズに進みます。
施工業者への連絡と並行して、保証書の内容を確認しておくことも重要です。
外壁塗装には、施工後一定期間の保証が付いていることが多く、保証の有無や対象範囲によって対応方法が変わります。保証期間内であれば、施工不良が原因と判断された場合に無償で補修を受けられる可能性があります。
一方で、保証内容を把握しないまま話を進めると、「どこまで対応してもらえるのか」が曖昧になり、不要なトラブルにつながることもあります。
確認の結果、ピンホールが塗装性能や耐久性に影響すると判断された場合は、施工業者による補修を依頼します。
ピンホールは単なる表面の穴ではなく、塗膜の形成状態に関わる問題です。そのため、穴を埋めるだけの簡易的な処置では根本的な解決にはなりません。補修には、塗料の種類や下地の状態を考慮した適切な工程が必要です。
長期的な外壁保護を考えるのであれば、専門業者による正しい補修を選択すると良いでしょう。
塗装業者を選ぶときのポイントは、次のとおりです。
それぞれを詳しく解説します。
業者を選ぶ際は、会社の所在地や営業・施工エリアを確認しておくと安心です。
外壁塗装は工事当日だけでなく、現地調査、見積もり説明、打ち合わせ、着工前後の確認など、訪問の機会が複数回あります。拠点が遠いと日程調整に時間がかかったり、施工後に気になる点が出たときの対応が遅れる可能性があります。
逆に生活圏内で日常的に活動している業者であれば、相談や確認がしやすく、万一の際の動きも取りやすい傾向があります。まずは会社案内や地図、施工対応エリアの記載を見て、現実的に訪問できる距離感かをチェックしておきましょう。
信頼性を判断する上で、施工事例や利用者の声は重要な材料といえます。
ポイントは「件数が多いか」だけでなく、自宅と似た外壁材・劣化状況の事例があるか、そして事例の説明が具体的かどうかです。
例えば、モルタルやサイディングなど外壁の種類によって劣化の出方や下地処理の考え方は変わります。施工事例に、どんな下地処理を行ったのか、どの塗料を選んだのか、注意点は何だったのかが丁寧に書かれていれば、提案や施工が型どおりではない可能性が高いと判断できます。
反対に、事例がほとんどない、内容が曖昧で写真だけという場合は慎重に判断した方が良いでしょう。
外壁塗装の見積もり精度は、現地調査の質で大きく変わります。同じ築年数に見えても、ひび割れの有無や下地の状態、付帯部の劣化、補修の必要性によって、必要な工程も費用も変わるためです。
調査時は外壁や屋根など建物全体を確認しているか、気になる箇所を写真で示しながら説明してくれるか、質問に対して根拠をもって答えられるかをチェックしましょう。
短時間で外周を見ただけで見積もりの話が進む場合は、必要な補修や下地処理が見落とされるリスクがゼロではありません。担当者の説明力と誠実さ
外壁塗装は人の手で行う以上、どんな会社でも不具合が起こる可能性を完全にゼロにはできません。だからこそ、工事後にどう責任を取るかが明確になっているかが重要です。
保証がある場合は、保証期間だけでなく「どの部位が対象か」「どんな不具合が対象か」を確認しましょう。また、見積書や契約書が用意され、工程や材料が項目ごとに分かる形で記載されているかも大切です。
内容が「一式」中心で内訳が読めない、契約書がない・約款がない場合は、万一のときに話が難しい可能性があります。
最後に、ピンホールに関するよくある質問とその回答を紹介します。
ピンホールは、塗膜が形成される過程で生じた微細な欠陥であり、乾燥や経年変化によって自己修復される性質はありません。
塗膜が硬化することで一時的に目立たなくなる場合はありますが、穴そのものが消失するわけではなく、内部への水分や空気の侵入経路が残る可能性があります。
そのため、時間経過による改善を期待することは現実的ではありません。
下地まで到達していないと判断できる場合は、直ちに深刻な不具合につながらないケースもあります。
ただし、同一箇所に集中している場合や触ると凹凸を感じる場合は、塗膜の密着不良や形成不良が疑われます。
数だけで判断せず、発生位置や深さを含めて総合的に確認することが重要です。
水性・溶剤系、シリコン・フッ素など塗料の性能や価格帯にかかわらず、施工条件や下地状態が適切でなければピンホールは起こり得ます。
高耐久塗料であっても、乾燥時間の不足や環境条件の影響を受ければ、欠陥が生じる可能性がある点は理解しておく必要があります。
原則として、DIYでの補修はおすすめできません。
市販の補修材を使えば、表面的に穴を埋めることは可能ですが、塗膜本来の密着性や防水性まで回復できるとは限りません。特に、下地の状態を正確に把握しないまま補修を行うと、内部に水分を閉じ込めてしまい、かえって劣化を進行させる恐れがあります。
また、色や艶の違いによる補修跡が残りやすく、再発のリスクも否定できません。加えて、自己補修を行ったことで施工業者の保証対象外となるケースもあるため、長期的な耐久性や保証の観点からは、専門業者に状態を確認してもらった上で適切な補修を行う方が安心です。