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監督者:白澤光純
株式会社コンクルー 代表取締役CEO
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外壁タイルは耐久性が高く、高級感のある外壁材として多くの住宅で採用されています。 そのため、「タイルは塗装しなくても大丈夫」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。一方で、経年による汚れや色あせ、目地の劣化が気になり、「タイルにも塗装は必要なのでは?」と悩むケースも少なくありません。 本記事では、外壁タイルの基本から、塗装するメリット・デメリット、適した塗料の種類、注意点、業者選びのポイントまでを分かりやすく解説します。
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まず、外壁タイルの基礎知識を分かりやすく解説します。

外壁タイルとは、石や土、粘土などの自然由来の素材を高温で焼き固めてつくられた外壁材です。無機質素材を原料としているため、表面が硬い点が特徴とされています。
外壁タイルには、大きさや形状にさまざまな種類があります。一般的によく使われるものは、レンガを基準とした寸法の「二丁掛」や、細長い形状の「ボーダータイル」などです。建物のデザインや印象に合わせて、サイズや貼り方を選べる点も特徴の1つです。
色や質感のバリエーションも豊富で、レンガ調の赤系だけでなく、白・黒・茶系など幅広い色合いが用意されています。
また、施工方法はタイルの種類によって異なり、モルタルで固定するものや専用の接着剤を使用するタイプなどがあり、下地や工法に応じて使い分けられます。
外壁タイルが選ばれる理由の1つは、焼き物ならではの質感が生み出す普遍的な美しさです。タイルは一枚一枚を貼り上げて仕上げるため、厚みや目地による自然な陰影が生まれ、平面的になりがちな外壁材とは異なる立体感を演出できます。
また、外壁タイルは高温で焼き固めた無機質素材でできており、雨や紫外線、風といった自然環境の影響を受けにくい点も大きな特徴です。色あせや劣化が起こりにくく、傷にも強いため、長い年月がたっても外観を保ちやすい外壁材とされています。さらに、表面に汚れが付着しにくい性質を持ち、雨によって汚れが流れ落ちやすいことから、美観を維持しやすい点も評価されています。
初期費用は高めになりやすいものの、塗り替えなどの大規模なメンテナンス頻度が少なく、長期的に見ると維持費を抑えやすい点も外壁タイルが選ばれる理由の1つです。
そもそも外壁タイルは塗装をする必要があるのかどうか、外壁タイルを塗装するメリットもあわせて詳しく解説します。
外壁タイルは、前述のとおり石や土などの無機質素材を高温で焼き固めてつくられており、素材そのものが高い耐久性を持っている点が特徴です。塗膜によって保護する前提の外壁材とは異なり、紫外線や雨風の影響を受けにくく、長期間にわたって性能を維持しやすい性質があります。
そのため、タイル自体は定期的な塗り替えを前提としたメンテナンスは基本的に必要ありません。
適切に施工されている場合、タイル自体が原因で大きな性能低下が生じるケースは少なく、長期的に安定した性能を維持できる点が大きなメリットです。
外壁タイルは高い耐久性を持つ一方で、長期間にわたり雨風や紫外線にさらされることで表面に汚れが付着したり、微細な劣化が蓄積したりすることがあります。
こうした外的影響を抑える目的で、タイル表面を塗膜で覆い、保護性能を高めるために塗装が行われるケースがあります。
特に、排気ガスや砂ぼこりの影響を受けやすい環境では、タイル表面に汚れが定着しやすいです。塗装によって保護層を形成することで、汚れの付着を抑えたり、付着した汚れを落としやすくする効果が期待できます。
外壁タイルは美観を維持しやすい外壁材ですが、長年の使用によって外観に変化が生じることがあります。例えば、紫外線の影響による色味の変化などにより、外壁全体にくすみやムラが生じるケースです。
このような経年による見た目の変化に対して、外観を均一に整える手段として塗装が用いられます。既存の汚れや色ムラを塗膜で覆うことで、外壁全体の色味や質感をそろえ、まとまりのある印象に仕上げられます。
さらに、塗料の色や仕上げを調整することで、外観の印象自体を変えられます。明るさを強調したり、落ち着いたトーンに整えたりと、住まいのイメージを見直せる点も外壁塗装を行うメリットです。
外壁はタイル単体で構成されているわけではなく、タイル同士を固定する目地材によって一体化されています。
目地にはモルタルが使用されることが多く、水分や温度変化の影響を受けやすい性質があります。そのため、経年とともにひび割れや痩せ、欠損が生じやすく、劣化が進行すると隙間から雨水が浸入し、雨漏りや下地材の劣化につながるおそれがあります。
このようなリスクに対しては、タイル塗装による保護が有効です。タイル表面だけでなくモルタル目地も塗膜で覆うことで雨水や紫外線の影響を受けにくくなり、劣化の進行を抑えられます。結果として、外壁全体の耐久性を底上げできる点もタイル塗装のメリットの一つです。
外壁タイルを塗装するデメリットは、次のとおりです。
それぞれを詳しく解説します。
外壁タイルの魅力は、焼き物ならではの質感や重厚感といった、素材そのものが持つ意匠性にあります。
塗装を行うとタイル表面は塗膜で覆われ、色や質感は塗料の仕上がりに換わります。一度塗装を施したタイルは、塗膜を完全に除去して元の状態に戻すことはできないため、タイル本来の風合いを再現することは困難です。
そのため、外観を整える目的で塗装を選択した場合でも、「やはりタイルの質感を生かしたい」と思い直しても後戻りはできない点が大きなデメリットといえるでしょう。
外壁塗装には使用する塗料ごとに耐用年数があり、時間の経過とともに塗膜は劣化します。
外壁タイルは本来、塗装メンテナンスを前提としない外壁材ですが、一度塗装を行うと、その後は塗膜の劣化に合わせて再塗装が必要になってしまいます。結果として、これまで不要だった塗装費用が将来的に繰り返し発生する可能性があるため、短期的には外観を整えられても、長期的に見ると維持管理コストが増える点がデメリットです。
塗装を検討する際は、初回の工事費用だけでなく、将来的な再塗装まで含めて判断しましょう。
外壁タイルの塗料の種類は、次のとおりです。
それぞれを解説します。
クリヤー塗装は、タイル本来の色や質感を変えずに、表面を保護したい場合に用いられる塗装方法です。
透明な塗膜を形成することで、汚れの付着を抑えたり、防水性を補助する効果が期待できます。外観の印象を大きく変えたくない場合や、タイルの意匠性を生かしたい場合に適した塗料です。仕上がりの艶は、全艶・半艶・艶消しなどから選択でき、艶のある仕上げは明るく清潔感のある印象に、艶を抑えた仕上げは落ち着いた雰囲気になります。
ただし、既に色あせや劣化が進行している場合、クリヤー塗装では見た目は改善しません。
目地を含めた防水性を重視する場合には、防水性や撥水性を備えた塗料が用いられます。
タイル表面だけでなく目地部分も覆うことで、雨水の浸入を抑えて雨漏りリスクを軽減することが目的です。
工程数が多くなるケースもあり、工事費用は高くなりやすいものの、防水性能を重視したい場合には有効な選択肢といえるでしょう。
弾性塗料とは、乾燥後もゴムのような伸縮性を保つ性質を持つ塗料のことです。
タイル外壁は無機質で硬く、素材自体にほとんど伸縮性がありません。そのため、「弾性塗料はタイルと相性が悪い」といわれることがあります。タイル表面の動きが少ない一方で、塗膜だけが伸縮することで、密着不良や剥離が起こる可能性があるためです。
しかし、前述のとおりタイル外壁で劣化しやすいのは、タイル本体ではなく目地部分です。目地が劣化しているケースでは、目地の動きに追従できる弾性塗料が、防水対策として効果を発揮する場合もあります。
外壁タイルを塗装する方法は、次のとおりです。
それぞれを詳しく解説します。
塗装工程の最初に行うことが洗浄作業です。タイル表面に付着した汚れやカビ、排気ガス汚れなどを除去し、塗料の密着を妨げる要因を取り除きます。
併せて、目地のひび割れや欠損部分の補修、コーキングの打ち直しを行い、雨水が浸入しやすい箇所を整えます。
下地処理が不十分なまま塗装を行うと、剥がれや早期劣化の原因になるため、この工程は特に重要です。
タイルは表面が硬く、塗料が密着しにくい素材です。
そのため、必要に応じてプライマーを使用し、下地を強化します。プライマーを塗布することで、上塗り塗料との密着性が向上し、塗膜の耐久性を確保しやすくなります。
タイルの状態や使用する塗料によって、下塗りの有無や種類を判断することが大切です。
下地処理後は、タイル専用塗料やクリア塗料を使用して塗装を行います。
目的に応じて塗料を使い分けることで、防水性や耐久性の向上が期待できます。塗装方法はローラーや吹き付けが一般的で、塗りムラが出ないよう均一に仕上げることが求められます。
塗料の性能を十分に発揮させるため、規定の回数で重ね塗りを行うことが基本です。
外壁タイル塗装をする際の注意点は、次のとおりです。
それぞれを詳しく解説します。
外壁タイルは無機質で表面が非常に硬く、吸水性もほとんどありません。
そのため、一般的な外壁用塗料では、タイル表面に十分な密着性が得られないことがあります。密着力が不足した状態で塗装を行うと、施工直後は問題がなく見えても、数年後に塗膜の浮きや剥がれが発生する原因になります。そのため、塗装を検討する際は、塗料メーカーのカタログや仕様書に記載されている「適用下地」を必ず確認し、タイルへの使用が明記されている塗料を選ぶことが重要です。
タイル専用塗料やタイル対応とされている製品は、硬質な下地への密着性を考慮して設計されており、長期的な不具合リスクを抑えられます。
外壁タイルの塗装では、色を付ける着色塗装よりも透明なクリヤー塗料が安全です。
着色塗装は外観を大きく変えられる反面、塗膜の劣化や剥がれが起こった場合に不具合が目立ちやすく、補修も難しくなります。特にタイル外壁では、剥がれた部分と残っている部分の差がはっきり出やすく、数年で見た目が悪化するケースも少なくありません。
クリヤー塗料であれば、タイル本来の色や質感を生かしたまま、表面の保護や汚れ付着の抑制を目的とした塗装が可能です。外観の変化が最小限に抑えられるため、経年劣化が起きた場合でも違和感が出にくい点がメリットです。
外壁タイルの価値を維持するという観点では、着色よりもクリヤー塗装の方が適した選択肢といえるでしょう。
外壁タイルの塗装は、下地処理・塗料選定・施工手順のいずれも専門性が高く、一般的な外壁塗装よりも判断が難しい工事です。
タイルや目地の状態によっては、塗装ではなく洗浄や目地補修のみで対応した方が適切なケースもあります。自己判断で塗装を進めてしまうと、本来不要だった工事に費用をかけてしまう可能性もあります。
また、DIYによるタイル塗装は失敗リスクが高く、密着不良や塗りムラ、早期剥離といったトラブルにつながりやすい点にも注意が必要です。外壁塗装に精通した専門業者に相談することで、外壁の状態を踏まえた適切な工法や塗料を提案してもらえるだけでなく、塗装が本当に必要かどうかも含めて判断できます。
外壁タイル塗装を依頼するときのポイントは、次のとおりです。
それぞれを詳しく解説します。
外壁タイル塗装は、全ての外壁塗装業者が日常的に行っている工事ではありません。タイルは無機質で密着しにくく、下地処理や塗料選定、塗布方法を誤ると、施工後しばらくしてから塗膜の浮きや剥がれが発生する可能性があります。そのため、業者選びでは「外壁塗装ができるか」ではなく、「タイル外壁の塗装経験があるか」を重視する必要があります。
過去の工事実績や施工写真を確認し、どのようなタイルに、どの塗料を使い、どのような工程で施工したのかを説明できる業者であれば、タイル特有の難しさを理解している可能性が高いといえます。
また、実際に依頼した人の口コミや評価も参考にし、技術力だけでなく対応面も含めて総合的に判断することが大切です。
外壁タイル塗装は、一度施工すると簡単にやり直しができない工事です。
そのため、万が一施工後に塗膜の剥がれや不具合が発生した場合、業者がどこまで責任を持って対応してくれるのかを事前に明確にしておく必要があります。保証内容が不明確なまま工事を進めてしまうと、トラブルが起きた際に追加費用を請求されたり、対応を断られたりするケースもあります。
依頼する際は、保証期間や保証の対象範囲が書面で明記された保証書を発行してもらえるか、工事後の点検や相談体制が整っているかを確認しましょう。施工後も継続して相談できる体制がある業者であれば安心できます。
見積書は、業者の姿勢や工事の透明性を判断する重要な資料です。
信頼できる業者ほど、工事内容・使用する塗料・工程ごとの作業内容・数量・費用の内訳を具体的に記載します。一方で、曖昧な表現が多い見積書では、実際にどこまでの作業が含まれているのか判断できません。
特にタイル塗装では、洗浄方法や下地処理、プライマーの有無、使用塗料の種類などが仕上がりを大きく左右します。不明な点があれば、その場で説明を求め、納得できるまで確認することが大切です。
質問に対して丁寧に説明してくれるかどうかも、業者選びの判断材料になります。